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ウクライナでも顕著な成果「ハントフォワード(Hunt Forward)作戦」日本では?

TBS日曜劇場のドラマ『VIVANT(ヴィヴァン)』が、夏のドラマ視聴率争いでトップを独走中である。この物語における自衛隊の秘密部隊はドラマ設定上、日本を国際テロから守る非公然組織で、世界中のテロリストから恐れられるだけでなく、世界中の治安・諜報機関からも一目置かれる超絶的な実力派の「謎の組織」とされている。

しかし、現実の自衛隊にはそんな秘密部隊は、勿論存在しない!

一方ドラマではなく現実の話として、米紙ワシントン・ポスト(電子版)は先日の8月7日に、中国人民解放軍のハッカーが日本の防衛省の最も機密性の高い情報を扱うコンピューターシステムに侵入していたと報じたのである。

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2020年秋に米国家安全保障局(NSA)が侵入を察知し、これは一大事とポッティンジャー大統領副補佐官とナカソネNSA長官(米サイバーコマンド司令官兼務)が来日して日本政府に伝達したとの話である。
ワシントン・ポスト紙によると、中国軍によるネットワーク侵入は「日本の近代史上、最も有害なハッキング」となった。元米軍高官は「衝撃的なほどひどかった」と、中国軍によるネットワーク侵入は「日本の近代史上、最も深刻なハッキング(the most damaging hacks in that country’s modern history)」だと語ったそうである。

その時、日本の惨状を見かねた米サイバー軍は、侵害の範囲を評価し、中国のマルウエアをネットワークから除去するのを支援するために、「サイバー捜査チーム」を東京に派遣することを提案したそうである。

『米サイバー軍がサイバー部隊を同盟国に派遣し、重要なインフラシステムの脆弱性をあぶり出したり、その防御方法を教えることを「ハントフォワード(Hunt Forward)作戦」と呼ぶそうだ。ウクライナはロシアとの戦争下にあるが、ウクライナが爆破など物理的な電源消失以外のサイバー攻撃による電源消失などの被害を出していないのも、この「ハントフォワード作戦」の成果であると言われるている。』

しかし、2020年の問題発覚のとき日本は、米サイバー軍の「ハントフォワード作戦」の申し出を断っている。

米国は、世界130か国以上にサーバーを設置しているアカマイ・テクノロジーズの協力を得て、世界中のネットワーク上のデータを監視していると推測されている。

それに比べて我が日本が監視できるネットワークは、日本国内のインターネットサービスプロバイダー(ISP)の協力を得た国内のものだけである。それにもかかわらず、日本は、米サイバー軍の「ハントフォワード作戦」の申し出を断ったのだ。

しかも、その申し出を断っておきながら情けないことに、日本側のサイバー対策はその後も不十分であった。翌年の2021年秋になっても「中国による侵入の深刻さと日本政府の取り組みの遅さを裏付ける新たな情報」を米政府が把握し、日本側にあらためて提供しているのである。

今回のワシントン・ポストの報道の翌日、2023年8月8日の浜田防衛大臣閣議後会見における質疑応答にはこうあった。

「記者の質問」:7日ですが、アメリカのワシントンポストが、中国軍のハッカーがですね、2020年の秋に防衛機密を扱う日本政府のシステムに侵入していたというふうに報じました。これの事実関係と大臣のお受け止め、そしてその対策等についてお考えをお伺いできればと思います。

「大臣の回答」:我が国と米国は、平素から様々なレベルで緊密にやりとりをしており、その詳細については、事柄の性質上、お答えを差し控えますが、サイバー攻撃により、防衛省が保有する秘密情報が漏洩したとの事実は確認しておりません。いずれにせよ、サイバーセキュリティは日米同盟の維持・強化の基盤であり、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

この浜田防衛大臣の発言を聞いてつい思い出してしまうことは、昨年2022年9月に中国とロシアが合同演習を行った際に、日本はロシアからのサイバー攻撃を受けていたにも関わらず、日本自らはまったく気が付かず。またまた米国から知らされたという、お粗末な話である。

2020年から毎年3年連続で、こんなお粗末な話がずっと続いているのがドラマではなく現実なのである!

浜田防衛大臣の回答にある、「サイバー攻撃により、防衛省が保有する秘密情報が漏洩したとの事実は確認しておりません。」との発言の意味が、そもそも自衛隊のサイバー部隊は「敵からのサイバー攻撃」を認識すること自体が出来ないのだという意味ではないことを祈りたい。

浜田防衛大臣の発言が、「大本営発表!」ではないことを祈るばかりである・・・!

防衛省・自衛隊:防衛大臣記者会見|令和5年8月8日(火)10:36~10:46 (mod.go.jp)

近代史上最悪となった、中国による防衛省ネットワークへの侵入事件 時代遅れで対応の鈍い日本政府のシステムは美味しすぎる標的(1/10) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

中国軍、日本の最高機密網に侵入=情報共有に支障―米報道 – 海外経済ニュース – 時事エクイティ (jiji.com)

サイバー戦争と日本国憲法!

VIVANT – Wikipedia

vivantの意味 – フランス語辞書 – Weblioフランス語辞典

作成者: 鈍偶斎

還暦は過ぎたるも、心は少年の如くありたいと願っています!


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