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日本海海戦「Battle of Tsushima」の旗艦は戦艦三笠であったが!

日露戦争中の1905年(明治38年)5月27日から5月28日にかけて、大日本帝国海軍の連合艦隊とロシア帝国海軍がバルト海から遥か遠くの極東へ送った第2・第3太平洋艦隊との間で日本海で行われた歴史的な大海戦があった。

これを我が日本では、日本海海戦と呼んでいる!

日露戦争は、1904年(明治37年)2月から1905年(明治38年)9月まで、約1年半に亘り行われた。

突然現在の話となって恐縮ながら、2022年2月には、現在のロシアによるウクライナ侵攻が開始され、既に1年以上が経っている。願わくば日露戦争の約1年半よりも短い期間での早期停戦を心より望みたいものである!

話をもとに戻すと、日本海海戦は対馬東方沖海域で行われた。我が日本以外の国々では、この海戦を対馬沖海戦と呼ぶ(ロシア語「Цусимское сражение」、英語「Battle of Tsushima」)。
また日本ではこの海戦で戦ったロシア艦隊を「バルチック艦隊」と呼ぶ事が通例となっている。

この海戦は日露戦争における最大規模の艦隊決戦であり、その結果、日本の連合艦隊は海戦史上稀に見る勝利を収め、バルチック艦隊の艦艇のほぼ全てを損失させながらも、連合艦隊側の被害は小艦艇数隻のみの喪失に留めた!

具体的には、こんな具合である!

戦力は、我が日本の連合艦隊が、戦艦4隻、巡洋艦23隻、その他108隻。

ロシアのバルチック艦隊は、戦艦8隻、海防戦艦3隻、巡洋艦9隻、その他38隻。

損害は、連合艦隊が水雷艇3隻沈没のみ、戦死者117名、戦傷者583名。

バルチック艦隊は戦艦と巡洋艦が21隻沈没、戦死者約5000名、捕虜6106名。

この海戦史上稀に見る勝利を収めた折の、我が連合艦隊の旗艦が、現在も神奈川県横須賀市の三笠公園に記念艦として保存されている戦艦三笠である!

三笠の名の由来は、有名な阿倍仲麻呂の和歌「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」にある、三笠の山、奈良県の春日山のことである。

日露戦争が終わる直前に、「大日本帝國海軍艦艇の命名基準」が1905年(明治38年)8月1日に制定された。

この「大日本帝國海軍艦艇の命名基準」は、日本海海戦の一月前に日本帝国海軍の父と呼ばれる時の海軍大臣、山本権兵衛が明治天皇に上奏し裁可されたものである!

これ以降、戦艦三笠のように戦艦名に関しては、山の名前は使用しなくなるのである!

この「大日本帝國海軍艦艇の命名基準」という、ネーミング・システムが実に凄かった!

ネーミングの第一人者と呼ばれる、コピーライターの岩永嘉弘さんは、「大日本帝國海軍艦艇の命名基準」についてこのように解説されている。

戦艦には旧国名が使用された、戦艦大和、戦艦武蔵などである!

戦艦より装甲が劣る巡洋戦艦は巡洋艦とみなされ、第一巡洋戦艦(重巡)には山の名前が使用された、巡洋艦鳥海、巡洋艦麻耶などである!

第二巡洋艦(軽巡)には川の名が使用された、巡洋艦天竜や巡洋艦最上などである!

さらに軽装備の砲艦には、名所旧跡の名前が使用された、砲艦明石、砲艦橋立などである!

なお、大型艦船を護衛し、近距離からの強力な攻撃からの防御を提供することを目的とした、小型で高速、機動性、耐久性に優れた水雷艇が駆逐艦である。

この駆逐艦のネーミングは感動的ですらある!

その形式により、雪の名前である、駆逐艦初雪や駆逐艦深雪など。雲の名前である、駆逐艦東雲(しののめ)や駆逐艦白雪など。波の名前である、駆逐艦浦波や駆逐艦磯波など。また、真珠湾攻撃からミッドウェー海戦やキスカ撤退作戦にも参加した駆逐艦霞(かすみ)などがあった。

要するに、駆逐艦には天象、気象、海洋、季節に関係のある名、および植物名がつけられたのだ!

コピーライターの岩永嘉弘さんによると、このネーミングが艦艇たちのコミニュケーションを即座に可能にし、作戦の具体化を表現化した!

驚くべきネーミング・システムという評価になるのである!

艦名について | 日本海軍艦艇入門 (ikaduchi.com)

日本海海戦 – Wikipedia

三笠 (戦艦) – Wikipedia

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令和の奈良弁に超訳した「万葉集」!

日本に現存する最古の和歌集である「万葉集」には、天皇から庶民まで実にさまざまな人々が詠んだ4500首以上の和歌が収められている、日本のまさにお宝である。

そして、お宝の「万葉集」の歌の半数以上を占めるのが、その時代の「熱き恋の歌」なのである!

この「熱き恋の歌」ばかりを選んで、作者の佐々木 良さんは、令和の若者の言葉で大胆に「万葉集」を超訳した!

しかも、標準語である東京の言葉は敢えて退け、奈良弁で訳したのである。その理由は、当時の都は現在の奈良県にあったので、当然の結果として奈良の地を舞台にした歌が数多く掲載されているからである。

さらに、和歌は五・七・五・七・七の31音で成り立ち、「万葉集」が様々な身分や職業の人々の歌で編集されたことから、誰もが短文で投稿できる今のSNSに、相性の良さを見つけたのだ。

つまり、「万葉集」を、その時代のSNSに見立てた!

その本が、ただいま人気の『愛するよりも愛されたい 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集1』である!

この本は、その表紙もスマートに工夫されている。「万葉集」の編纂に加わった歌人・大伴家持が顔を赤らめ、スマホ片手に「愛するよりも愛されたい」とメッセージを送ったものの、既読スルーのまま3日が経った場面にしたのだ! 

また、このタイトル名は、万葉集のふるさと、奈良県出身のタレント堂本剛さんが所属する「KinKi Kids」のヒット曲からイメージしたそうである。

では、チョコットだけその作品を鑑賞してみよう!

A:(巻十二 3182番歌)
「白栲(シロタエ)の 袖の別れは 惜しけども 思ひ乱れて 許しつるかも」

A:(現代語超訳:巻十二 3182番歌)
「あんたに別れ話をされた時 『ほな別れたるわ!』って即レスしたけど 正直やってもうた! て思てる」

「即レス」とは、メールなどのメッセージに対して、すぐさま返信すること。イマドキのカップルの会話のようでもあるが……実はこれが、佐々木 良さんの「万葉集」の超訳である。

B:(巻十 1922番歌)
「梅の花 咲きて散りなば 我妹子(ワギモコ)を来(こ)むか来(こ)じかと 我が松の木ぞ」

B:(現代語超訳:巻十 1922番歌)
「花がさいて散ったら あの子が来るかこーへんか 松みたいに待つしかないか なんつって」

「松」と「待つ」和歌の表現技法「掛詞」を、ダジャレで表現したとのこと。

C:(巻一 27番歌)
「よき人の よしとよく見てよしと言ひし 吉野よく見よ よき人よく見」

C:(現代語超訳:巻一 27番歌)
「yo! よい人がyo! よく見てyo! よしっ! っていったyo! 吉野の里をよく見るといいyo! よい人はよく見る! これ大事」

頭文字でリズミカルに韻を踏んだ和歌は、確かにラップに見える……かも?

なお、超訳の例として、こんな言葉の置き換えもある!

「ますらを」→「イケメンの俺」

「さのかたは」→「そこのかわい子ちゃん!」

「我れのみぞ」→「うちだけやん」

「人言(ひとごと)を 繁み言痛(こちた)み」→「みんなに噂されるの マジ無理なんで」

「初めより 長く言ひつつ」→「最初はあんたがしつこくナンパしてきたんやんか」

「思ひ乱れて」→「正直やってもうた!」 などである。

確かに、ここにはSNSの世界があるではないか!

ほんほん16 − 松岡正剛の千夜千冊 (isis.ne.jp)「初春令月、気淑風和、梅披鏡前粉、蘭薫珮後之香」。この万葉集の詩序の句中の「令月」「風和」が組み合わされて「令和」は生まれた。

【特集】古の奈良の都はマジ卍? 万葉集を若者言葉で訳した本がSNSなどで話題! | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送

「くんのかい」「いや、こんのかい」 万葉集の恋歌を超訳し注目 – 産経ニュース (sankei.com)

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みんないつかはパーキンソン病!

三日前、若きサラリーマン時代に共に働き、さらには独身寮でまさに同じ釜の飯を共にした後輩と、今年初めてとなる一献を交わした折のことである。

開口一番、後輩が「実は医者から、パーキンソン病と言われました!」とのこと。

思わず「あのカシアス・クレイの!」、「マホメッド・アリのパーキンソン病!」と発した次第である。

最強のボクシング・ヘビー級のチャンピオンであったマホメッド・アリが、後年パーキンソン病を患っていた記憶が鮮明に蘇えったのである。

さりながら、いつものごとく四方山話(よもやまばなし)に花は咲き、複雑な思いは抱きつつも楽しき時間を過ごして、気持ちよく酔っ払って帰宅するとバタンキューと寝てしまった。

しかし、翌日には後輩のパーキンソン病のことが気になって仕方なく、ネット検索をして調べざるを得なかったのである。

そうすると、日本には千人に一人か二人、約20万人のパーキンソン病の患者さんがいると知った。

そして、さらに詳しい説明を読むと「私たちの体は、大脳皮質からの指令が筋肉に伝わることによって動いてる。この大脳皮質の指令を調節し、体の動きをスムーズにしているのが幸せホルモンと言われるドーパミンである。」

「パーキンソン病とは、中脳の黒質にあるドーパミン神経細胞がこわれて、作られるドーパミンが減ることによって発症する。」

「無動(動作が遅くなる)、筋強剛(手足や体幹がこわばる)、振戦(手足がふるえる)は、パーキンソン病の特徴的な運動症状であるが、似た症状はパーキンソン病以外の病気でも現れることがある。」

「実は、パーキンソン病を確実に診断できる検査法は現在のところまだ無いのだ!」

「そのためパーキンソン病の診断は、運動症状とともに特徴的な非運動症状を手がかりとして総合的に診断する!」

何とパーキンソン病とは、いまだに正確な診断が出来ない難病であったのだ!

また別のパーキンソン病解説にはこうあった!

『加齢とパーキンソン病は深い関係があり、年をとると誰でもパーキンソン病になる可能性がある。多くの研究から、10歳年をとるごとに平均10%程度のドーパミンニューロンが変性脱落していくことがわかっている。正常の20%程度までにドーパミンニューロンが減ってしまうとパーキンソン病の症状が出ると言われている。』

『20歳の時を100%として単純計算すると、100歳でわたしたちのほとんどがパーキンソン病になるということである!』

この解説には驚くと同時に、シッカリと頷いてしまった!

そうか!パーキンソン病とは誰でもなる病気なのだ!

遅いか早いかである!

早いケースには、パーキンソン病と診断されるのだ!

現在では、薬物療法やデバイス補助療法 、リハビリテーションなどの治療法の進歩により、パーキンソン病の症状が改善し、これまでと変わらない生活を長期間過ごすことが期待できるようにもなっているという話もある。

ただし、残念ながらこれらの治療では、脳の黒質の神経細胞の減少を止めたり、病気の進行を止めるなど、病気を根本的に治すことはできない!

そんな中でも近年、パーキンソン病の進行そのものを抑制できる治療法の研究が世界中で進められており、遠くない将来実用化されるのではないかと期待されているのだ。これらの新しい研究の中で特に注目されているのが、iPS細胞を利用する方法と遺伝子治療である。

患者自身のリハビリ効果のさらなる向上に加え、iPS細胞遺伝子治療のさらなる研究の加速を祈るばかりである!

正直なところ、日本の先端医療研究のスピードには物足りないケースが目立つ!

特に、政府のお金の出し方に問題がないか、われわれ国民がシッカと目を光らせる必要性を痛切に感じている!

追伸:最後に自分が驚いたこと、なんと本日4月9日は「2023年世界パーキンソン病デー 」だったのだ!

パーキンソン病という病気について パーキンソンスマイル.net (parkinson-smile.net)

ドーパミンとパーキンソン病|東邦大学医療センター大森病院 臨床検査部 (toho-u.ac.jp)

2023年世界パーキンソンデー オンライン市民公開講座「もっと知ろう!パーキンソン病」開催のお知らせ – 一般社団法人 全国パーキンソン病友の会 (jpda.jp)

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西九州新幹線「5秒」の桜に万歳!

西九州新幹線には、トンネルの合間「5秒」に見える700本の桜があった!

佐賀県と長崎県の約66キロをつなぐ西九州新幹線は、昨年2022年9月に開業した。
新幹線「かもめ」はこの2県の6市町を走るが、長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)は沿線自治体の中で唯一、駅が設置されなかった。

東彼杵町は、佐賀県との県境にあり、人口約7千5百人の小さな町。大村湾に面し、江戸時代から明治にかけて捕鯨業の拠点として栄えた町であった。

東彼杵町(ひがしそのぎちょう)は、トンネル工事で山が削られる一方、新幹線はただ通過するだけと決められたのである。
この計画が決まった当初、人情として当たり前であるが、地元には素直に歓迎できない雰囲気があったという。

しかし、ある1人の住民が13年前に発起人となり、トンネルの合間に桜の苗木を植え始めたのだ。
新幹線が最高速度なら、「5秒」で通り過ぎる、わずかな山あいの空間に桜を植えたのである。
そこには「乗客を歓迎したい。一瞬でも桜を見つけてくれたらうれしい」と思いが込められていた。
2023年の今、新幹線開業後初めてのこの春、満開となった「5秒」の桜を見るために、全国から写真家や観光客らがゾクゾクと集まっているのだ!

オリンピックでも何でも、とにかく利権を貪る人のニュースが絶えないこの令和の日本にも、まだこんなイイ話があったのだ!

捨てたもんじゃないよ、この日本!

トンネルの合間の「5秒」に桜700本、西九州新幹線で唯一駅がない町が乗客を歓迎したら… 写真家が集まる人気の撮影スポットに(47NEWS) – Yahoo!ニュース

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講談の宮本武蔵には2タイプがあった!

誰もがよく知る宮本武蔵とは、マンガ「バガボンド」にも描かれた宮本武蔵である!
この「バガボンド」の原作は、大正から昭和にかけての国民的人気作家である吉川英治の小説「宮本武蔵」である。
この宮本武蔵が、まず一つのタイプなのだ!

この宮本武蔵は講談においては、宝井派がずっと語り続けてきた「天正宮本武蔵伝」をベースにしている!

もう一つのタイプとは、今人気の講談師神田伯山が高座で語る神田派の「寛永宮本武蔵伝」なのだ!

この2つのタイプの宮本武蔵伝における違いのポイントは、巌流島の対決で有名な佐々木小次郎の年齢の違いにある。
実は、佐々木小次郎の年齢については二つの言い伝えが残っており、一つには二十歳前後の若者、もう一つには七十代の老人であるのだ。

我々が映画やテレビでよく見て知る宮本武蔵が巌流島で対決するのは、若き青年の佐々木小次郎である。

そう、これは宝井派の「天正宮本武蔵伝」なのだ!

一方、神田伯山が高座で語る「寛永宮本武蔵伝」では、佐々木小次郎はは七十代のおじいちゃんなのである。

神田伯山の高座解説によると、「寛永宮本武蔵伝」はコミカルを基調としているとのことであった。

この神田伯山の「寛永宮本武蔵伝」全17席をyoutubeで鑑賞してみた、連続4日講演にちなみ4日に分けて鑑賞したのだ。

この「寛永宮本武蔵伝」も、期待通りのオモシロさであった!

特に老人ホームで大人気という、剣豪伊藤一刀斎が登場する第十三話「桃井源太左衛門(もものいげんたざえもん)」は誠にコミカルかつカッコいい老人の講談語りであった!

是非皆さんも御自身で「神田伯山TV」にて「寛永宮本武蔵伝」全17席をご鑑賞願いたい!

恐らくすべてがオモシロイ!

0443夜 『五輪書』 宮本武蔵 − 松岡正剛の千夜千冊 (isis.ne.jp)

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麻薬鎮痛剤「オピオイド」と合成麻薬「フェンタニル」、米国の闇!

日経新聞の記事の中に「米で合成麻薬押収倍増」という小さな見出しに目がとまった!
副題には、「大統領選の争点に」が添えられていた。
その合成麻薬の代表が、「フェンタニル」である!
そして「フェンタニル」は、致死性が非常に高いと言われている薬物なのだ!

米麻薬取締局(DEA)によると、昨年に押収された「フェンタニル」の量は、錠剤が前年の2倍超の5060万錠、粉末が約4540キログラム合せると、実に約4億人分の致死量に相当するという!

米疾病対策センター(CDC)によると、米国では薬物の過剰摂取で年10万人以上が死亡しているとのことで、その主因が「フェンタニル」など麻薬鎮痛剤「オピオイド」だという!

2021年に「オピオイド」による死亡者は約8万人に達した!

実は、オピオイドは、ケシの成分やその合成化合物を指し、「オピウム(アヘン)」に似た性質を持つ。鎮痛や陶酔作用があり、医薬品として承認され、処方されてきた。ところが過剰摂取が問題化したのだ。オピオイドの問題は1990年代後半から深刻化しており、過去20年間で50万人を超す死者を出している米国の忌まわしき問題なのである!

米麻薬取締局(DEA)は、この合成麻薬の「フェンタニル」は主にメキシコの北部「シナロア・カルテル」と中部の「CJNG」と呼ばれる二つの犯罪組織に責任があると名指ししている。そして、「フェンタニル」対策にはこの二つの密売組織を取り締まることが必要だと訴えている。

一方、これに対しメキシコ政府は大いに反発している。3月にメキシコのロペスオブラドール大統領は、米国議会に向けて「偽善はもう十分だ。米国は国内のフェンタニル消費や武器の流通に対処すべきだ。」と主張している。

ロペスオブラドール大統領は、「銃よりも抱擁を」と繰り返し、貧困の解消などを通じて根本的な解決を目指す考えを示しており、麻薬組織の壊滅を目指す大規模作戦には腰が引けているのである。

岡目八目(おかめはちもく)からすると、米国にもメキシコにも互いに痛いところがあり、それをお互いに擦り付け合っているように見えるのだ。

米国のメキシコの犯罪組織に対する指摘は正しいにしても、メキシコ政府が指摘する米国内のフェンタニル消費という医療用の薬の使用問題もまた正しいのである。

この薬物問題は、これまでにも米国で争点になってきたのであるが、バイデン大統領は今年2月の一般教書で現政権の実績として、薬物押収や密輸業者の逮捕に言及した。それに対し、共和党は政府対応は不十分と批判し、より強行な措置を求めている。

バイデン政権が今年2023年に、薬物の流通を減らすことが出来ない場合、2024年の米大統領選挙に向けて有権者の批判が高まる可能性があるのだ!

なお、「オピオイドクライシス」という言葉もある。この言葉は、トランプ大統領が、公衆衛生上の非常事態宣言を出したことで広く知られるようになった。その始まりは、疼痛で苦しんでいる患者をなんとかしたいという善意ではあったが、グローバル化に取り残された社会環境を背景に、政策転換を悪用した製薬会社による安全性軽視の積極的なプロモーションにより、クライシスが拡大した。

2018年に出版された本『Dopesick: Dealers, Doctors, and the Drug Company that Addicted America』(直訳すると『禁断症状:アメリカを中毒に追いやった売人、医師たちそして製薬会社』)は、克明にオピオイド禍の実態を描きだしている。

日本においては、幸いまだ「オピオイドクライシス」は起こっていない、しかし決して楽観視はできない問題である!

アメリカを揺さぶるオピオイド危機④ 「絶望」にはワクチンも治療薬もない | SPFアメリカ現状モニター | 日米関係インサイト

全米で1日130人の命奪う医薬品の大いなる恐怖 | 災害・事件・裁判 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

「日本でのオピオイドクライシスを防ぐために」―製薬会社の立場から (jst.go.jp)

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中国で人気の「児童軍事文学」!

日経新聞の先日土曜日のコラム「世界の話題書」にあった、桃井裕理さんの〝愛国心・英雄主義…政府も後押し〟〜「児童軍事文学」元軍人らが人気シリーズ〜を読んで初めて知った次第である。

中国には「児童軍事文学」というジャンルがあるのだと!

「もし今の日本で同じような児童向けの本を出せば、あちらこちからイツモの『自称正義の味方』がたちまち数多現れ、作者や出版社を炎上させて袋叩きにし、『自称正義の味方』のストレスを解消する『いいオモチャ』になる光景が目に浮かぶようだ!」

閑話休題、桃井裕理さんの記事をベースに感想を加えてみる。

「児童軍事文学」のなかでも人気があるのが、八路氏(ペンネーム)が書いた「特殊兵学校」シリーズだそうだ。

「日中戦争時の1937年に華北で活動していた毛沢東が率いる中国共産党軍の通称が、八路軍(ハチロ軍)と呼ばれていたのであった!」

八路氏は現役の人民解放軍の軍人だった2014年から同シリーズの執筆を始め、8部32作を出したとのこと。
今はすでに軍は退役したが、今年2月に第9部4作を発表した。
物語の舞台は、中国で最初に設立されたという設定の「特殊兵学校」だ。

甘やかされて育った子供たちが学校に入学した後、戦闘と人生の経験を積みながら成長していく様子を描く。
この学校の特徴は子どもたちが教室で訓練をするのではなく、チームに分かれて実際の戦闘を展開しながらスキルをあげていく点にある。
冒険やスリルに満ちたストーリーがSF仕立てで描かれるほか、戦闘の描写が工夫されていて飽きさせず、登場する軍事技術が具体的なところも好評なのだという。

「何だかまるで『ハリーポッターの魔法の学校』のようにも思えるところが、また中国らしくてオモシロイですなぁ!」

各部のテーマは、「反テロ作戦」や「国境防衛特殊作戦」、「科学技術特殊戦争」、「海外平和維持活動」、「宇宙戦争」などで、中国の国家的な関心に沿った内容となっていることがうかがえるという。
最新の第9部は「星間探索」で、最新の科学技術や宇宙技術に力点が置かれている。

八路氏は昨年、「未来戦警」というシリーズも発表した。
舞台は武装警察で、5年に一度の特殊部隊の選抜が始まるところから物語はスタートする。
中国は今「国家安全」を最優先課題に掲げ、公安や武装警察などの強化も進めている。
これもそうした国家の動きを反映した作品といえる。

「そう言えば、公安や武装警察というのはこれまで、2012年の薄熙来事件のように、反習近平派との連携が問題視されてきたこともあり、今年驚くべき3選を果たした習近平さんが、反対派を一掃しようとする思いが生々しく伝わって来ますなあ!」

「児童軍事文学」は中国共産党や政府も後押ししている!
中国教育省傘下のニュースサイト「中国教育新聞網」は「児童軍事文学の教育的価値」という論文で、「児童軍事文学」は『子どもたちの愛国心、英雄主義を養う』と指摘し、教育の一環で読ませることを奨励した。
党中央宣伝部などは昨年、兵士と犬が南シナ海の島を守る児童軍事小説「藍海金綱」を青少年の推薦図書に選んだ。
これも海軍の軍人が書いた小説で、子供たちに領土防衛に関する意識を植え付ける効果が評価された。

「八路氏は習近平さんの政策方針を非常に熱心に勉強していて、まるで新政策を先取りする広告塔かと思える程である!」

2月末、北京の大型書店で「八路おじさん」のサイン会が開かれ、子供たちが詰めかけた。
中国では長く続いた一人っ子政策で少子化が進み、人民解放軍は兵士集めに苦労するようになった。
子供たちをひきつける力を持つ軍事文学は、ますます中国共産党の国家戦略と不可分の存在となりつつあるのだ。

「これからの時代は、中国共産党の人民解放軍の兵士集めも、一筋縄ではいかないようだ!」

中華人民共和国の老人方は台湾を統一すれば幸せになれるのか?

中国人民解放軍空軍を育てた大日本帝国陸軍!

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三菱ジェット機は飛べず、みずほline銀行断念!

今年の2月には、三菱重工業が、国産初のジェット旅客機「スペースジェット」の開発を断念、航空機開発事業から撤退した!
2008年に日本初のジェット旅客機をつくろうとスタートした開発プロジェクトだが、15年もの歳月をかけた上に失敗に終わったのだ。

そして昨日3月30日には、みずほ銀行が2019年から4年も掛けて進めてきたLINE銀行の設立を断念した!

いづれも日本を代表する企業である!
もし野球であれば、きっとサムライジャパンに選ばれるような企業なのだ!
それが、この様なのである!

なぜ何だろう?どうしてだろう?日本には技術力があったはずでは?
と様々な疑問が浮かんで来るのである!
そんな時にあるグラフをふと思い出した!
OECDの公的な教育への支出 (Public spending on education)のグラフである!

公財政教育支出 (Public spending on education) – OECD

我が日本は、これが2.4%で45ケ国中の40位なのである!
2位のノルウェーが4.6%、5位のイスラエルが4.3%、7位のベルギーが3.9%、OECDの平均は3.1%であった。
ちなみに19位の米国は3.2%と平均以上である。

この通りが、今の現実なのでる!

政治家たちは口を揃えて教育は重要だとは言うが、その実態はこのグラフに示されている通りなのである!
もう何十年もの間、日本という国は国民の教育に掛けるお金を出し惜しんで来たのだ。
恐らく、長年の国民教育へのお金の出し惜しみこそが、三菱重工やみずほのような、お粗末な事態を招いたと思うのだ。

政治家たちには、国民の教育へのお金を出し惜しみすることなかれと言いたい!
リップサービスは要らない、国民の教育にドンとお金を出せ!
せめてOECD平均くらいは、目指すべきである!

以下に、政治家に頼まれたお役人の得意な言い訳の見本あり!

そのロジックは毎度の、国民にもっと税金払えである(笑い)

平成21年度文部科学白書_05 (mext.go.jp)

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はまくんと仲間たちオーケストラを生で聴いた!

昨日、実に20年振りくらいにコンサートに出掛けた!
「はまくんと仲間たちオーケストラ 其の13」である。
文字通り、長野県諏訪市の中小企業社長はまくん、こと濱一(はまはじめ)さんと仲間が集まってできたオーケストラである。
この度のチケットは、我が親友と彼のタイ人の友達とのご縁から巡り巡って頂戴したものである。
ホントに不思議なご縁のチケットであった。

プロとアマの演奏家が入り混じるオーケストラと聞いていたので、親しみ易さを一番に強調したオーケストラか?などと想像しつつ池袋の東京芸術劇場に初めて足を運んだのである。

とこらがドッコイ、いざ演奏が始まると、期待はいい意味でスッカリ裏切られたのだ。
指揮は濱一(はまはじめ)さん、コンサートマスターは会田莉凡(あいだりぼん)さんによる、リムスキー作曲の交響組曲「シェヘラザード」作品35は、実に楽しくも充実した内容の演奏であった。

なお、余談ながら会田さんの今回の衣装は、コシノジュンコさんによるもので、コシノさんご本人もこのコンサートにお見えになっていた!

閑話休題、今回は2階席であったことから、全体をよく見渡すことができ、生の演奏を目の前で見ながら聴けることの素晴らしさをあらためて痛感した。
そんなことから、今回は敢て後方の打楽器や吹奏楽器にしっかりと目をこらすことにしたのだが、これが実にオモシロイ体験となった。
演奏のメインではないが、ある意味では演奏のカギを握るとも言える彼らや彼女らの演奏は勿論のこと、演奏の為に準備する行動の立ち振る舞いのすべてに関し、ナルホドそういうことなのかと思えたのだ。

20分ばかりの休憩を挟んで、ピアニストの横山幸雄(よこやまゆきお)さんをメインとした、ラフマニノフ作曲のピアノとオーケストラのための「パガニーニの主題による狂詩曲」作品43、そしてガーシュイン作曲の「ラプソディ・イン・ブルー」が続いた。いづれも横山さんの熟練のピアノが冴えわたる演奏に心地よく酔わせてもらった。

演奏後には横山さんへのブラボーの大きな拍手に、指揮者である濱さんのサービス精神からの拍手のあおりもあり、横山さんへのアンコールは4回にも及んだ。
最後を締めくくったのは、音楽に疎い我が身にも聞き覚えのある「ショパンの英雄ポロネーズ」であったが、ナルホド円熟とはこのようなものかと感じさせるピアノに大いに満足した。

誠に楽しく嬉しい春の一夜となった!

あらためて、はまくんと仲間たちオーケストラのホームページを覗くと、『はまくんが音楽監督を務める諏訪交響楽団と長野県内アマチュアオーケストラの仲間たちを土台に、はまくんの国立音楽大学時代、共に音楽を学び現在一流音楽家として各方面で活躍するプロの演奏家達を交えた、アマチュアと一流のプロが一緒に楽しく演奏するオーケストラである。くだけたネーミングに反し、奏でる音楽は極めて硬派。』とコメントされていた。
その通り、誠に奏でる音楽は硬派であった!

はまくんと仲間たちオーケストラ – はまくんと仲間たちオーケストラ (jimdofree.com)

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エネルギーを使うと時間が速く進む!

戦国時代、当時の様子を書いた宣教師ルイス・フロイスの『日本史』にも紹介され、欧州向けの地図上にも大きく記載されていた『根来寺』についてネット検索していると、偶然にもこんな楽しい講演録に出会った。

総本山智積院の愛宕薬師フォーラムにおける、東京工業大学名誉教授の本川達雄先生の講演、「老いの生き方ー人にしかない貴重な時間ー」である。

その中で、特にオモシロイと思った箇所を以下に紹介する!

「私たちの心拍は1秒で一回、ハツカネズミは0.1秒、ゾウは3秒、クジラは9秒に一回です。体が大きいほど心臓一拍の時間が長いことがわかります。

そこで心拍と時間の関係を調べてみますと、心拍の時間は「体重の四分の一乗」に比例する(体重が10倍になると、時間は約2倍になる)ことが導き出されます。
つまり体が大きいほど時間がゆっくり流れる関係になっています!」

「この「体重の四分の一乗」に比例する関係は、心拍だけではなく息を吸って吐く呼吸、腸の蠕動(ぜんどう)、懐胎期間(人間十月十日、ハツカネズミ20日、ゾウ600日)、成獣に達する時間、寿命などがあります。

小さい動物は何でも速く、大きい動物はゆっくりです。これらのことから私は、ゾウの時間やネズミの時間があってもよいと考えています。いうならば、生物には生物独自の時間があるわけです!」

「この「体重の四分の一乗」に比例する関係は、もう一つそれに当てはまる関係式があります。
それはエネルギー消費量です!

体重あたり(細胞一個のエネルギー消費量=細胞がどれだけ活発に働いているかの目安)のエネルギー消費量は、「体重の四分の一乗」に反比例します。
つまり時間とエネルギー消費量は反比例するので、時間とエネルギーを掛け算しますと一定の値になります!

仮に、寿命とエネルギーとを掛け算しますと、『一生の間の消費エネルギーは同じ』ということがわかります。
つまり『一生のエネルギー消費量(仕事量)は、人間もネズミもゾウもどの生物も同じ』といえます!」

「そして、同じになるのは仕事量だけではありません。それぞれの動物の時間を「心臓時計」で計った場合、呼吸1回につき4回の心拍、寿命は15億回の心拍と、すべて同じになります。
私たち人間も、心臓が15億回打つと死ぬようになっています!

(筆者コメント:心拍は1秒で一回を前提に15億回を計算すると、人の寿命はおよそ47歳ということになる。)

時計の時間の長さとしては、ネズミの寿命は2年、ゾウは70年といわれますが、これまでみましたように、一生の間にする仕事量や心拍の回数は、どの生物でもすべて同じです。エネルギーを使うということは、その分だけ食べることでもありますが、一生に食べる量は一定です。また寿命の長さも生物の大きさで決まるのです。」

「さきほど時間はエネルギー消費量に反比例することに触れましたが、これを換言すれば、時間の速度はエネルギー消費量に比例するといえます。

つまり『エネルギーを使うと時間が速く進む』のです!

ということは、逆にエネルギーを使わないと時間が止まることになります。冬眠はエネルギーを使わない代表例です。冬眠するリスと、しないリスでは冬眠するリスの方が寿命は長いのです。
冬眠中は、エネルギーを使わないで体が磨り減らないから長生きになるのでしょう。もちろん長生きしたいために冬眠するわけではなく、冬という住み難い時間をやり過ごすためにするのですが、このように生物が時間を操作しているのです!」

「私たち現代人は、どうしても時間は変えられないと、必死に時計の時間のベルトにしがみつき、できるだけ長生きしようとしますが、実は生物は時間の操作ができるのです!

私は、この事実を知ったときに、肩の荷が軽くなったように感じました。また、ただ長生きすることが目的ではなく、自身が積極的に時間に関わっていけるのが生物だとも思っています。」

以上が、紹介したかった箇所である!

人間も幼く体の小さな頃は、なんでも五感をフル活動、エネルギーをたくさん使うネズミ的な時間なので時計の時間の1日が、本人の感覚的な時間では2日分くらいに速くなっている可能性があるやも知れない。つまり、時間が速く進み、時計の時間の1日を長く感じるのである。

一方、高齢者になると、無理をしなくなり省エネとなる、エネルギーをあまり使わないゾウ的な時間なので時計の時間の1日が、本人の感覚的な時間では半日分くらいに遅くなっている可能性があるやも知れない。その結果、時間がゆっくりと進むので、時計の時間の1日を短く感じるのである。朝起きたと思ったら、エーもう夕方なのかよ!という年寄りの感覚である。

亡き親父が還暦を過ぎた頃によく言っていた、「歳をとると毎年1年が早く感じられる。1年の感覚は『年齢分の1』やなあ。」と。

最近では自分自身が、この親父の言葉を痛切に実感している!

そして、今回本川先生のお話に出会って、エネルギーをたくさん使うか使わないかが、ドンドン歳をとると時計の時間の1年が、本人の感覚的にはドンドンと短くなっていくことにあらためて納得したのである。

親父の言った言葉は、間違いなく真実であったのだと!

親父はエライ!

老いの生き方―人にしかない貴重な時間― | 真言宗智山派 総本山智積院 (chisan.or.jp) 東京工業大学名誉教授本川達雄先生

1487夜 『生物学的文明論』 本川達雄 − 松岡正剛の千夜千冊 (isis.ne.jp)


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