日本、米国、英国、フランス、中国、ロシアの六カ国において、国民一人一人に納税の義務が生じる年齢を比べてみた!
日本は20歳以上! 米国は18歳以上! 英国は16歳以上! フランスは18歳以上!中国は18歳以上!ロシアは18歳以上!
一目で日本が一番遅く、英国が一番早いと分かる!
他の国々と比較して、英国の16歳が早すぎると感じるのは、確かにその通りである。しかし、英国ではこの年齢を設定することで、若い世代が早い段階で経済的な責任を感じ、将来的により責任ある市民となることを目指しているというのだ!
そのような英国の考え方からすると、日本の20歳というのはあまりに遅すぎると見えるであろう!
確かに、納税の義務を果たしてこそ一人前の市民である!
出来るだけ若い時にそのような意識を持たせる方が、独立心を高めることは勿論、何よりも税金に対する適切な知識及び批判力を高めるはずである!
日本の遅い20歳というのは、ひょっとすると国民の税金に対する適切な知識や批判力を、できるだけそっと眠らせたままにしておきたい政府の深謀遠慮なのかも知れない!
なぜならば税金に疎い国民に対して政府は、ステルス増税(国民に気づかれにくい形で増税が行われること)をいとも簡単に実施出来るからである!
一方、最近の大学教育の普及や現実の就業年齢を考慮すると、納税責任年齢を引き上げるべきかどうかについても議論が必要ではなかろうか。以下の観点から考察してみる。
<教育と就業年齢の整合性>
大学教育の普及: 現代では、多くの若者が18歳以降も教育を続け、22歳頃まで大学や専門学校に通うことが一般的である。このため、収入が発生しない学生時代に納税責任を負うことは、現実的に難しい場合がある。
<収入の実態>
若年層の収入: 多くの若者がパートタイムやアルバイトで収入を得ているため、少額の収入に対して納税義務を課すのは負担が大きいかもしれない。
<政策と社会的影響>
政府の収入確保: 若年層からの税収も政府の収入源の一つであるため、納税年齢を引き上げることで短期的には税収が減少する可能性がある。
社会的支援:学生や若年層への支援策が整備されているかどうかも重要なポイントである。例えば、学費免除や奨学金などの支援が充実している場合、納税年齢の引き上げによる影響は緩和されるであろう。
このように納税責任年齢を引き上げることについては、教育、収入、政策、社会的影響など多角的な視点からの検討が必要である。この問題に関しては、各国の事情や社会状況によっても異なるため、各国それぞれに適した具体的な検討が必要となる。