あのヤスキヨの西川きよしさんの「私の履歴書」を読んでいたら、「レクリエーション介護士」のことに言及されていた。
まったく初めて耳にし、「何じゃコレは?」と興味が湧いてきた次第である。
すると「レクリエーション介護士」とは、2014年に始まった、比較的新しい資格でだと分かった。
ここで使われているレクリエーションとは単純な娯楽の意味ではなく、高齢者の生きる喜びと楽しみを生み出すことを目的として行われることが求めらている。
今、介護の業界では大変重視され始めているようだ。
考えてみれば、これは当然のことである。
「レクリエーション介護士」とは、介護における「笑いの力!」の実践版の資格なのだ!
西川きよしさんのお話の中には、相手の懐に抵抗なく入っていけるお笑い芸人のコミニュケーション力は、介護の世界とも相性がいいようだ。くつろぎと笑いで施設内の空気も変化するとあった。
さらに吉本興業においては、若手芸人で30人以上が「レクリエーション介護士」の資格を持つとのこと、誠に心強いことである。
ガンバレ吉本興業の「レクリエーション介護士」!と応援したくなって来る。
なお、ここで我事として思い出したのが、6年ばかり前に母の介護問題が浮上した際、慌てて色々と調べまくった中で知った「ユマニチュード」のことである。
その当時、何度も何度もこの「ユマニチュード」の解説を読み返した時の切ない思いが蘇り、年柄もなくシンミリとしてしまう次第である。
「ユマニチュード」とは「人間らしさを取り戻す」という意味をもつフランス語の造語である。
日本ユマニチュード学会の解説によると、
「ユマニチュード」ではすべてのケアを一連の物語のような手順「5つのステップ」で実施する。
この手順は
1・出会いの準備(自分の来訪を告げ、相手の領域に入って良いと許可を得る)
2・ケアの準備(ケアの合意を得る)
3・知覚の連結(いわゆるケア)
4・感情の固定(ケアの後で共に良い時間を過ごしたことを振り返る)
5・再会の約束(次のケアを受け入れてもらうための準備)の5つで構成されている。
いずれのステップも、「4つの柱」を十分に組み合わせたマルチモーダル・コミュニケーションを用いる。
「4つの柱」=「見る技術」「話す技術」「触れる技術」「立つ技術」は、あなたを大切に思っていることを相手にわかるように伝える技術である。
相手をどんなに大切に思っていても、また優しくしたいと思っていても、その気持ちは相手が理解できるように表現しなければ、相手には届きません。ユマニチュードの「4つの柱」はケアを受けている人に対して「あなたは私にとって大切な存在です」と伝えるための技術です。ここで重要なのは、この「4つの柱」は一つだけではうまくいかないということです。ケアをする時にはこの柱を同時に複数組み合わせて行うことが大切で、このことを「マルチモーダル・ケア」と呼びます。
つまり「複数の(マルチ)要素(モーダル)を使ったコミュニケーションによるケア」を行うのです。
叶うならば、レクリエーション介護において、日本の「笑いの力!」とフランス生まれの「ユマニチュード」を融合させた新しい日本独自の介護方式を確立してもらいたい!
もしこれを確立させたならば、これから大量の高齢者がワンサカと出てくる中国やインドにも売り込んで、しっかりと稼ぐことも夢ではないかも知れず(笑)