2001年9月11日の同時多発テロ事件から、明日で23年の月日が過ぎることになる。
あらためて犠牲となられた方々を悼み手を合わせたい!
そして、およそ事件の1か月後から始まったアフガン戦争による後遺症のことも考えてみたい。
この戦争では、敵とされたターリバンは5万人以上が死亡、米国側であったアフガニスタンの国民は、約5万人の民間人を含むおよそ12万人が犠牲となった!
米ブラウン大ワトソン研究所がまとめた報告書によると、アフガン戦争から帰還した米国の退役軍人の自殺者数について、2001年9月の米中枢同時テロ以降の戦闘任務に参加して死亡した兵士は7057人であるが、その後に自殺した現役および退役軍人はその4倍以上の3万177人と推計されるという。特に18~34歳の退役軍人の自殺率が急増しており、一般市民の自殺率の約2.5倍に相当するとのことである。
なお、ベトナム戦争では、約58,000人の米兵が戦死したが、戦後の帰還兵の自殺者数は約15万人と推定されているという。
アフガン戦争もベトナム戦争も、目に見えるカタチの戦争が終わってからも、心の中での戦争を終えることが出来ないたくさんの人々がいたのである!
戦争とはいかなる名称で飾られようとも、間違いなく戦争そのものが犯罪なのである!
退役軍人の自殺率が高い理由は複数の要因が絡み合っており、以下のような理由が挙げられるという!
1. 心的外傷後ストレス障害(PTSD):戦場での過酷な経験が原因で、多くの退役軍人がPTSDを患っている。これにより、フラッシュバックや悪夢、不安感が続き、日常生活に大きな影響を与えのである。
2. 外傷性脳損傷(TBI):戦闘中の爆発や衝撃で脳に損傷を受けることがあり、これが長期的な精神的・身体的問題を引き起こす。
3. 社会的孤立:帰還後、戦場での経験を理解してくれる人が少なく、孤立感を感じることが多い。これが精神的な負担を増大させる。
4. 経済的困難:退役後の就職や生活の安定が難しく、経済的なプレッシャーが自殺のリスクを高める要因となる。
5. 薬物依存:PTSDやTBIの治療のために処方される薬物が依存を引き起こし、これがさらに精神的な問題を悪化させることがある。
これらの要因が複雑に絡み合い、退役軍人の自殺率を高めていると考えられる。退役軍人省や他の組織は、これらの問題に対処するための支援プログラムを提供しているが、まだ多くの課題が残ったままである。
戦死者の4倍以上…PTSDで命を絶つ米兵たち 対テロ戦争20年の代償 | 2ページ目|【西日本新聞me】 (nishinippon.co.jp)
20年間で戦費1100兆円、米兵7000人犠牲…「信じられないほどお粗末」専門家が酷評 米軍のアフガン撤退1年:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
タリバンに勝てなかったアメリカ 110兆円浪費した米中枢テロ20年の蹉跌(木村正人) – エキスパート – Yahoo!ニュース