米国では800年前のペルシャの詩人、ジャラール・ウッディーン・ルーミーの詩が今も大変な人気である!
その理由は、ルーミーの作品が普遍的なテーマと深い精神性を持っているからだ!
なお、ルーミーという名は、ビザンツ帝国の地(アナトリア)を意味し、彼が40年間中央アナトリアのコンヤに住んでいたことから、ルーミーという呼称が付けらたという。
ルーミーの詩は、愛、神秘主義、そして人間の魂の探求を描いており、多くの人々に共感を呼び起こす。また、彼の詩はイスラムのスーフィズムの教えに基づいており、自己発見と内面の平和を求める現代人にとって魅力的なメッセージを持っているのだ。
ペルシャとは、1935年までヨーロッパ各国で今日のイランとその周辺地域を指す言葉として公式に使われていた名称だ。
しかし、イランの人々は古くから自分たちの国を「イラン」と呼んでいた。1935年には、国際的にも「イラン」という国号が正式に使われるよう改めたのである。
つい先日2024年7月6日に行われたイラン大統領選挙で初当選した、改革派のマスード・ペゼシュキアン大統領には、米国におけるルーミーの詩の人気をお忘れなくとシッカリ伝えておきたい!
1979年のイラン革命以降、厳しい状況にあるイランと米国との外交交渉においては、是非とも対話の中で米国で大人気のルーミーの詩をたくさん引用して頂きたい!
米国との外交交渉には、ルーミーの詩こそを使うべしである!
ルーミーは、1207年から1273年にかけて生きたペルシャ語文学史上最大の神秘主義詩人であり、スーフィズムの重要な人物の一人である。彼の詩は、スーフィズムの教えに基づいており、神との一体感を追求する思想が表現されている。
スーフィズムとは、イスラム教の中でも特に神との一体感を追求する哲学であり、自己の精神を通して絶対的な神に到達しようとするものである。ルーミーの詩は、このスーフィズムの精神を反映しており、愛、神秘主義、そして人間の魂の探求を描いている。彼の詩集『マスナヴィー』は、スーフィズムの教えを説く最も重要な作品の一つとされている。
ルーミーを始祖とする弟子たちが創り上げたメヴレヴィー教団、その神秘的な修行法である踊りの「セマー儀式」は、800年の歴史と伝統を持ち、今もイスタンブールで最も重要な文化の一つとして「ユネスコ世界遺産」にも登録されている。ミステリアスな修行の旋回の舞いが、人々を別世界へと誘う!
さらに、ルーミーの詩は、翻訳や解釈を通じて異なる文化的背景を持つ様々な人々にアクセスしやすい形で提供されている!
これにより、彼の詩は国境を越えて広まり、多様な読者層に受け入れられているのだ。
特に米国では、ルーミーの詩が心の平和を求める人々や、より深い人生の意味を探求する人々にとって、特に響くものがあると言われている。また、ルーミーの詩は、音楽、ダンス、アートなど他の芸術形式と組み合わせることができるため、さらに人気があるのだ!
ルーミーの詩が米国で特に人気を集め始めたのは、1970年代に入ってからだ。この時期に、彼の作品が英訳され、新しい世代の読者に紹介された。
特に、ニューエイジ運動やスピリチュアルな探求が高まった時代背景が、ルーミーの詩の受容を促進したと考えられている。
また、ルーミーの詩は、心理学者やスピリチュアルな指導者によって引用されることも多く、彼の言葉が持つ治癒力やインスピレーションが広く認識されるようになった。ルーミーの詩は、愛、神秘主義、人間の内面への洞察をテーマにしており、これらのテーマは時代を超えて多くの人々に共感を呼ぶ。そのため、現代でも彼の詩は多くの人々に愛され続けているのだ。
ルーミーの詩を米国で初めて紹介したのは、ジョージア大学の教授であるコールマン・バークスである。彼は「The Essential Rumi」というベストセラー詩集を含め、12冊以上のルーミー作品を出版している。
バークスの翻訳と解釈により、ルーミーの詩は英語圏の読者にも広く知られるようになったのだ。彼の努力によって、ルーミーの詩は米国での精神性と文化的な対話の一部となった!
興味深いことに、コールマン・バークスはペルシャ語を読むことができなかった。彼はルーミーの詩を直接翻訳するのではなく、既存の翻訳を基にして、彼自身の解釈と創造的な表現を加えて英語に再翻訳したのである。
バークスは、ルーミーの詩の精神を捉え、現代の読者に響く言葉に変換することに重点を置いた。彼の作品は、ルーミーの詩の本質を伝えるために、詩的な自由と創造性を活かした翻訳とされている。
バークスによる翻訳は、ルーミーの詩の普遍的なテーマと深い精神性を英語圏の読者に伝えるための架け橋となっており、多くの人々に愛されている。彼のアプローチは、伝統的な翻訳方法とは異なるものの、ルーミーの詩の魅力を新しい視点から捉え直し、広く受け入れられているのである。
さらには、多くのアーティストもルーミーの詩からインスピレーションを受けた曲を作っている。例えば、ディープ・フォレストはアルバム「Boheme」の中でルーミーの詩を引用しており、コールドプレイもアルバム「A Head Full of Dreams」でルーミーの言葉に触発された曲を含んでいる。また、マドンナは「Bittersweet」でルーミーの詩を引用している。
これらのアーティストは、ルーミーの詩の普遍的なテーマや深い精神性を現代の音楽に取り入れ、新しい形で表現している。ルーミーの詩は、愛、神秘主義、人間の魂の探求など、多くの人々が共感できるテーマを扱っているため、様々なジャンルの音楽で引用され続けているのだ。
ルーミーの詩は、個人の内面世界と外界との関係を探求するためのツールとしても活用されており、多くの人々が彼の言葉からインスピレーションを受けて、日常生活におけるストレスや挑戦に対処する力を見出している。ルーミーの詩は教育や瞑想の分野でも多様な形で取り入れられ、人々の精神的な成長に貢献しているのである。
結びに一言付け加えると、地政学的な観点からもイランの諜報活動の質は、島国である日本のはるか上を行くものであろう。勿論、米国におけるルーニー人気などは当然承知の話ではあろう。しかし、それはそれとしてルーニーの詩を、米国との外交交渉においてフルに活用して欲しいと願うのである!
ちなみに、イランの諜報活動の凄みを強く感じたのは、2018年には日本でも公開されたイランのドキュメンタリー映画である『シャルギー(東洋人)』の存在を知ったからである!
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