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WHYイスラエルでホロコースト生存者は、弱い犠牲者と見なされ軽蔑されたのか?

1948年の建国当初100万人程であったイスラエルの人口は、1950年代~60年代には世界中からユダヤ人の移民流入が相次ぎ、1970年代には300万人台にまで拡大した。 さらに、1991年のソ連崩壊前後に旧ソ連圏からのユダヤ人の大量流入が起こり、再度、人口は大きく増加し2000年には680万人となった。 その後、21世紀にはいると在外ユダヤ人の流入は減ったが、合計特殊出生率が3以上という高所得国としては異例に高い出生率を背景にイスラエルの人口は伸び続け、2022年には970万人に達している。

そのような人口推移の中で、ホロコースト生存者の3分の2以上が最終的にイスラエルにやって来た。そして、今日では推定30万人がイスラエルに住んでいる。彼らはイスラエルへの到着時に同胞から抵抗しなかった弱者と軽蔑され、笑われることがあったという。イスラエル国家が軍事崇拝主義のシオニストの戦闘員に率いられていた時代、彼らは抵抗をしなかった弱い犠牲者と見なされたのだ。

ホロコーストによる600万人のユダヤ人の死は、イスラエルの政治指導者のイデオロギーと国家の存在そのものに長い間顕著に利用され続けてきたが、実際にホロコーストを経験したイスラエル人は、しばしば沈黙のうちに苦しみの記憶をイスラエル国内で背負っていたのである。

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イスラエルの作家トム・セゲヴは、著作の「The Seventh Million: The Israelis and the Holocaust」(Hill & Wang)の中で、ホロコースト生存者の苦悩に満ちた秘密をこのように描写している!

ホロコーストの生存者と二世の心理社会的支援のためのイスラエル国立センター(Amcha)のジョン・レンバーガー所長は「私たちの社会は沈黙の陰謀を抱えていました!」と述べている。さらに「イスラエル国家が始まった当初、人々はホロコーストを知りたがらなかった。彼らは弱いユダヤ人の話を聞きたくなかったのです。50年経った今、多くのホロコーストの生存者が心を開いています。彼らはホロコーストのことを話したいと思っているのです。」と添えている。

トム・セゲヴはレンバーガー所長とのインタビューの中で、「生存者が声を上げたいという願望は、ホロコーストのより成熟した検証を反映した、イスラエル社会のより大きな変革の一部である。」と述べた。また、「ホロコーストの生存者たちはいつも、なぜ抵抗できなかったのかを説明することから始めます。非常に申し訳なさそうな口調です。」と彼は言う。「これは1950年代から受け継がれているものです。彼らは抵抗しなかったと非難された。これは、私たちの歴史の中で非常に英雄的なことにばかりに光が当てられていた時代でした。」と。

「しかし、今の若い人たちは、その質問すらしません。」とトモ・セゲブは言う。「今日の人々は、はるかに洗練され、成熟した態度を持っています。彼らはホロコーストの被害者に同情する能力を発達させました。生き残った人たちは、国が恥じていた時代から今も生きており、今の子供たちはもはや恥じていません。」とも。

トム・セゲヴの明快な主張は、「イスラエル人はホロコーストの教えを歴史の中に置き、国家が造り出した神話から取り除く必要がある。」ということである!

「あれはサタンの仕業ではなかった、あれは人間の行為だった。社会的、政治的条件がそれを可能にした。同じことを繰り返さないようにするのが私たちの責任です。」とトム・セゲブは明言しているのだ。

以上の話からよく分かることは、建国当初から半世紀以上にわたるイスラエルにおける、軍事崇拝主義の考え方の大きな問題点の存在である!

建国当初からイスラエルにおいては、同胞のしかも、あの過酷なホロコーストの生存者に対する対応に、そもそも既に大きな問題を抱えていたのである。それを思うと、敵と見做されたパレスチナ人へのイスラエルの対応が、どのようなものであったかは容易に想像がつく話である。

あらためて言うと、同胞であるホロコーストの生存者に対し、抵抗しなかった弱者と軽蔑する国民意識に満ちたイスラエル社会が、敵と見做したパレスチナ人に対し弱者として寄り添うなどということは、とうてい無理な話であったことが分かる。

だからこそ、その延長線上に今現在行われているガザへの空爆とガザへの侵攻があるのである!

イスラエルとパレスチナの今後の平和共存については、イスラエルの作家トム・セゲヴの言う、今の新しい考え方が出来る若い人々に期待するしかないのかも知れない!

イスラエルのホロコースト生存者の秘密の苦しみ – ワシントン・ポスト (washingtonpost.com)

ホロコースト – Wikipedia

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今この時もイスラエルの悲惨な空爆を受けているガザとは?

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作成者: 鈍偶斎

還暦は過ぎたるも、心は少年の如くありたいと願っています!


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