今世界のセクシュアリティ教育は5歳からスタートするそうだ。一方、今の日本のセクシャリティ教育のスタートはもっと遅く、内容的にも希薄であるのが現状である。日本の教育システムを根本から変えるには時間を要するが、家庭での親から子への教育であれば、すぐに世界の今の考え方を取り入れることも不可能ではないと思える!
性には「安全」、「健康」はもちろんのこと、当然当たり前に「プレジャー」も大事である。性を楽しみ、悦び、行動する権利が私たちにはあるのだと、世界の公的な機関が提言しているのである。大いにSpark Joy(ときめく)、良き提言ではないか!
思えば昨年、英国BBCの特集番組により火が付き、大騒ぎとなった「ジャニーズ問題」なども、現代日本のセクシュアリティ教育の貧困が大きな原因の一つなのは間違いないであろう。明治政府の極端な欧風化政策により、春画などが悪モノにされたことも踏まえ、『江戸時代の世界最先端の日本の豊かなセクシュアル教育』は、だんだんとその姿を消されて行き、現代の貧困なセクシュアル教育の時代へと至ったのである!
国際的なプロフェッショナル会員の団体である、The World Association for Sexual Health (WAS)は、性の健康と性的権利を促進するために、世界中で性学、性研究、包括的な性教育、および臨床ケアとサービスの分野を進展させることによって、人の生涯を通じて世界中で性の健康と性的権利を促進し、提唱している。WASの提言は、世界中の専門家の研究と実践を踏まえて発表されたものであり、世界中のセクシュアリティ教育の指針となっている。
その提言の一つが、「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」である!
これは、国連教育科学文化機関・ユネスコ、国連合同エイズ計画、国連人口基金、国連女性機関、国連児童基金・ユニセフ、世界保健機関が協同し、2009年に初版、2018年に改定された包括的な性教育の指針だ!
このガイダンスは、質の高い包括的なセクシュアリティ教育を提唱し、健康と福祉を促進し、人権とジェンダー平等を尊重し、子どもや若者が健康で安全で生産的な生活を送ることができるようにすることを目的としている。世界中の専門家の研究と実践を踏まえて発表されたものであり、今や世界中のセクシュアリティ教育の指針となっているのである!
2018年に「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」は改定され、性教育を人権とジェンダーの平等という枠組みの中で再認識し、若者にとっての利益が最大となる、「性と人間関係」についての包括的な学びを提供している。改定版では、新たなキーコンセプトや学習内容の発展的な改訂が行われており、より包括的で質の高い性教育を提供することを目指している。
しかし、現代の日本文化においては、性的なことを話題にすることがタブー視される傾向があるとされている。これは、性に関する話題が不適切だと考えられていることや、性教育の内容が不十分であることなどが原因の一つとされる。ただし、最近では、性に関する話題が徐々とオープンになってきており、世界基準の性教育の必要性が認識されるようになりつつある。
あらためて個人的に思うことであるが、現代の日本人は明治維新以降の西欧化政策の前に存在していた、江戸時代の日本文化を真剣に見直す必要があるのではないか!
江戸時代には、日本が誇る春画が語るように、大らかでオープンかつ健全で豊かな性文化が存在したのである。セルフプレジャーも、オープンな庶民の娯楽の一つであったという記録もシッカリとあるようだ!
私たちには性的に喜びを得る権利がある。世界機関による「セクシュアル・プレジャー宣言」とは? | ランドリーボックス (laundrybox.jp)
セイシル 知ろう、話そう、性のモヤモヤ (seicil.com)
日本との違いは?世界各国の「性教育」事情を大調査! (cosmopolitan.com)
【障害と性をもっと明るく】一般社団法人輝き製作所 代表小西理恵さんが創る社会とは? – Ayumi (the-ayumi.jp)
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