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ハマスのテロの背景にある原点の一つ「バルフォア宣言」!

ハマスの引き起こしたテロへの報復として、今まさにイスラエルの軍隊が大規模な地上作戦を開始しつつある。罪の無いガザの一般市民が空爆されるなかで、短時間でのガザ南部への乱暴極まりない避難を強要されている。
国連は無謀な強要と指摘し、イスラエルに撤回を求めているが、馬の耳に念仏の有様である。
国際的な世論による、イスラエルへの抑止が今試されている!

ハマスのテロは決して許されるものではない!しかし、それに対してイスラエル首相の「皆殺し」発言は、とても頂けるものではない。さらなる憎しみの連鎖を生み出すものでしかなく、あまりにも非未来志向的な発言である。

あの蒋介石総統も用いた古くからの東洋の知恵、「恨みに報ゆるに徳を以てす(うらみにむくゆるにとくをもってす)」を、イスラエルの首相には新たな政治スタイルとして是非学んで貰いたいものである!

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https://youtu.be/_38xbLAyE9A?si=ibSm67LmmnBmwaQo

1948年のイスラエル建国以来、今日までの75年間ずっと中東では戦争及び紛争が繰り返されている。今回のハマスのテロもそんな中の一つではあろう。
1945年に終わった第二次世界大戦の後、日本の復興や中国やアセアン諸国の躍進を考えると、その間の75年間何度も戦争や紛争に見舞われているガザ周辺のパレスチナ地域は明らかに取り残されて来た地域と言えよう。
忌憚なく言えば、国連や欧米諸国はポーズではパレスチナを支援するものの本気でやったとは思えない。さらに、日本を含めた世界の人々も、基本的にはパレスチナに無関心のままであって今があるのだ!

このような現状を引き起こす原因の一つとなったものが、1917年に英国外務大臣バルフォアが英国のユダヤ系貴族院議員であったロスチャイルド男爵に送った書簡、通称「バルフォア宣言」と呼ばれるものであった。
この書簡の中に書かれている、「パレスチナに在住する非ユダヤ人の市民権、宗教的権利、及び他の諸国に住むユダヤ人が享受している諸権利と政治的地位を、害するものではないこと」は、この75年間ほとんど実現されていない!

現実に行なわれたことは、1947年に国際連盟から再編された国際連合が、パレスチナ分割決議を行い、委任統治領をパレスチナとイスラエルの2つの自治領に分割することが決定され、1948年5月14日のイスラエル独立宣言とともに、英国の委任統治は終了した。
ただし、これをきっかけに第一次中東戦争が発生したため、パレスチナ国は長く建国されず、パレスチナの独立宣言は、40年後の1988年11月15日になってようやく行われた。また、パレスチナ自治政府は1994年のオスロ合意の後に設置されるという遅さであった!
何とイスラエルの建国から遅れること半世紀近くとなったのだ!

「バルフォア宣言」
Foreign Office,
November 2nd, 1917.
Dear Lord Rothschild,

I have much pleasure in conveying to you, on behalf of His Majesty’s Government, the following declaration of sympathy with Jewish Zionist aspirations which has been submitted to, and approved by, the Cabinet.
“His Majesty’s Government view with favour the establishment in Palestine of a national home for the Jewish people, and will use their best endeavours to facilitate the achievement of this object, it being clearly understood that nothing shall be done which may prejudice the civil and religious rights of existing non-Jewish communities in Palestine, or the rights and political status enjoyed by Jews in any other country”.
I should be grateful if you would bring this declaration to the knowledge of the Zionist Federation.

Yours sincerely,
Arthur James Balfour

<日本語訳>
外務省
1917年11月2日
親愛なるロスチャイルド卿

私は、英国政府に代わり、以下のユダヤ人のシオニスト運動に共感する宣言が内閣に提案され、そして承認されたことを、喜びをもって貴殿に伝えます。
「英国政府は、ユダヤ人がパレスチナの地に国民的郷土を樹立することにつき好意をもって見ることとし、その目的の達成のために最大限の努力を払うものとする。ただし、これは、パレスチナに在住する非ユダヤ人の市民権、宗教的権利、及び他の諸国に住むユダヤ人が享受している諸権利と政治的地位を、害するものではないことが明白に了解されるものとする。」
貴殿によって、この宣言をシオニスト連盟にお伝えいただければ、有り難く思います。

敬具
アーサー・ジェームズ・バルフォア

バルフォア宣言 – Wikipedia

バルフォア宣言 (y-history.net)

恨みに報ゆるに徳を以てす – Wikipedia

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作成者: 鈍偶斎

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