人口降雨技術がまたまた脚光を浴びている!
1940年代に注目された人口降雨技術、人為的に雨や雪を降らせる技術「クラウド・シーディング(雲の種まき)」が、近年あらためて全米各地における色々な試みとして広がっているそうである。
この技術は、1940年代に米国のジェネラルエレクトリック社のノーベル賞受賞者アーヴィング・ラングミュア博士らによる研究から生まれたそうだ。彼らは、『過冷却』の小さな水滴でいっぱいになった冷蔵庫に、ドライアイスの破片を落としたところ無数の氷晶が発生することを、偶然に発見したのだという。
なお、『過冷却』とは「本来、固体状態に変化する温度以下になっても、固体状態に変化せず、液体状態を維持している」こと。
この発見をもとに、ラングミュア博士らが実際に小型飛行機を使って、零度以下の冷たい雲にドライアイスを撒いたところ、『過冷却』の小さな水滴から大量の氷晶が生まれ雪となって落下していった。この実験をきっかけに、世界中でクラウド・シーディングについての研究が進められることのなったそうだ。
今日もまだ鎮火されていないハワイの山火事の惨事を始め、米国においても熱波が益々猛威を振るい、水不足による干ばつの被害などを含めた自然災害により、多くの人々が毎年のように悩まされている。
米国の気象の研究を行う非営利団体「Climate Central」が「Fire Weather」と題するレポートを発表している。Fire Weatherとは、山火事が起きて広がりやすくなる気象、つまり①気温が高く、②乾燥し、③風が強い、状態を指し、気候変動の影響でこの3条件がそろう日数が大きく増加しているとする内容のレポートがある。
山火事が起きやすい「火災気象」の日が、米国で急増している:研究結果 | WIRED.jp
米国西部17州にある225の気象観測所のデータを1973年までさかのぼって分析、上記3条件を調べたとのこと。その図によると温度・乾燥・風速のそれぞれが、2020年と1973年とを比較して、山火事が起きやすい閾値を超えた日がどれだか増加したかをハッキリと表している。
山火事が起きて広がりやすい状態になった日数が、1973年と比べて2020年には、2倍、3倍に増えたエリアが多くなっているのである。いわゆる山火事シーズンが長期化していることを裏付けているのだ!
余談ながら、年々深刻度が高まる山火事に対し、Googleは2021年の9月に、地図サービス「Google Map」において山火事の状況をリアルタイムに確認できる機能「山火事レイヤー」を世界展開することを発表している。
目の前の対応としては、こうしたツールを使うことで、まず人々の命や資産を守ることは非常に大切だ!
クラウド・シーディングとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD
0℃では凍らない過冷却の不思議 | CryoNet (amebaownd.com)
Googleマップにリアルタイムの「山火事レイヤー」などの新機能 – ITmedia NEWS
中国、2025年までに国土の半分で人工降雨…生産性向上や自然災害の防止に期待 | Business Insider Japan