2021年、「親ガチャ!」が流行語大賞にノミネートされた。「親ガチャ」とは、子どもがどんな親のもとに生まれるのかは、まさに運任せというか、運次第であって、家庭環境により人生を左右されることを、スマホゲームの「ガチャ」にたとえた言葉だそうだ。
生まれもった容姿や能力、家庭環境によって人生が大きく左右されるという認識に立ち、「生まれてくる子どもは親を選べない」ということを、スマホゲームの「ガチャ」 に例えているそうである。
この言葉には若者の共感が集まる一方、否定的な意見も多数見られるそうである。この感覚の違いは、一体どこから来るのだろうかとあらためて考えてみた。
そうすると、自明のことではあるが、「親だって生まれてくる子どもを選べない」のである。これは「子ガチャ!」である!
「親ガチャ!」と「子ガチャ!」はお互い様なのである!
その時々の時間の諸々の環境において、親ガチャ・子ガチャでジャンケンホイ!なのである!
そして、そのような話題は、表現のなされ方に違いはあれど、いつの時代にも必ずあった話なのである。
だからこそ、近年なぜこのような「親ガチャ」という表現により、この話題が今再注目されているのか?をマジメに考えることが非常に大事なのだと思う!
さすれば、丁度参考にしてみたい資料があった。今年4月からは「子ども家庭庁」に引き継がれている、「世界青年意識調査」である!
これは、旧総務庁青少年対策本部(現内閣府政策統括官(総合企画調整担当))が、1972年(昭和47年)より5年ごとに,世界各国の18歳から24歳までの青少年を対象にして,「世界青年意識調査」を実施してきたものである。半世紀以上の歴史がある、調査なのだそうである。
そこにある心構えとは、「青少年の生活と意識は,時代を映す鏡であり,来るべき時代の予兆である。そこには,現代社会の諸特徴と未来の諸課題が映し出されている。」という思いである。
この調査は、我が国の若者の意識と諸外国の若者の意識を比較することにより、我が国の若者の意識の特徴及び問題等を的確に把握し、子供・若者育成支援施策の検討の参考とすることを目的としている。
そこでほんの少し覗いてみたところ、こんな具合であった!
2018年(平成30年)に【自国の社会に対する満足度】を日本の若者に聞いたところ、『満足』(「満足」と「どちらかといえば満足」の合計)と答えた割合は 38.8%である。
日本について2013年(平成 25年)の調査と比較すると、『満足』は 7.3ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、『満足』と答えた割合は、ドイツ(68.8%)で最も高い。次いで、スウェーデン(58.2%)、アメリカ(57.8%)、イギリス(56.9%)、フランス(44.3%)、韓国(39.0%)、日本(38.8%)となっている。日本はドンべで、一番はドイツである!
同じく、【政治に対する関心度】を日本の若者に聞いたところ、『関心がある』(「非常に関心がある」と「どちらかといえば関心がある」の合計)と答えた割合は、43.5%である。
日本について2013年(平成 25年)の調査と比較すると、『関心がある』と答えた割合は 6.6ポイントも低くなっているのだ。
7か国比較で見ると、『関心がある』と答えた割合は、ドイツ(70.6%)で最も高い。次いで、アメリカ(64.9%)、イギリス(58.9%)、フランス(57.5%)、スウェーデン(57.1%)、韓国(53.9%)、日本(43.5%)となっている。これも日本はドンべで、一番はドイツである!!
【自国の社会に対する満足度】も【政治に対する関心度】も、いづれもドンべである日本の若者に対し、日本の大人はあらためて真剣に対応する必要がある。大人として、最低限の責任は果たさなければならないはずである!
特に、50代、そして自分も含む60代、さらに70代の大人は、今ニュースで話題のビッグモーターの経営陣や仲間の大手損保会社の如き、いつものよく似た責任逃れで済ますことは許されない責任があるはずだ!
そこで、今後の日本が大いに参考にすべきものが、日本とは真逆のドイツに「何らかのヒントが!」あるのかも?知れないことは、皆さまお気付きの通りであろう!
日本全国の大人の皆さん、共に責任を果たしましょうぞ!