「山川草木悉皆成仏」という、日本人には誠に馴染み深い仏教の言葉がある!
これは、自然界にあるすべての生き物には、草花一つ一つにいたるまですべてに、仏様の心が通っている。だから、人間も自然界に置いてもらっている生き物の一つである、という基本を忘れてはならないという教えである。
この教えは、野菜や果物や花にも、家畜たちとまったく同じ命があることを思い出させてくれる!
この教えに照らすと、ベジタリアンやヴィーガンも同じく命を頂いているのだ!
ベジタリアンのベジとはラテン語のvegetus(ベジェトゥス)が語源で、「健全な」「新鮮な」「活力のある」という意味であり、野菜のベジタブルからの由来ではないそうだ。
1847年に発足した英国ベジタリアン協会で初めて使われた言葉だそうである。
21世紀の現代においては、ベジタリアンにも、いろいろな種類がある。
その内の代表的なものを上げるとこんな具合だ。
1:ヴィーガン(植物性食品のみを食べる)
2:ラクト・ベジタリアン(植物性食品と乳製品は食べる)
3:ラクト・オボ・ベジタリアン(植物性食品と乳製品、卵は食べる)
4:ペスコ・ベジタリアン(植物性食品と魚、卵、乳製品は食べる)
などなど、他にも多くのカテゴリーに分類されている。
ベジタリアンになる人々の背景は人様々で、アレルギーや病気などの健康のためであったり、自身の考え方や環境のため、宗教、スピリチュアルな理由などいろいろである。
そんなことを眺めていると、急に我が国の「精進料理」を思い出した!
「精進料理」とは、仏の教えによって仏道修行を努めるお坊さんたちが、その修行に専念するために頂く、日々の食事のことである。
「精進料理」は、野菜類、穀類、海藻類、豆類、木の実、果実など生臭物(肉、魚介類)を使用しない精進物で作った料理のことである(諸説はある)。
さらに思えば、我々日本の庶民の食事は、150年ばかり前の明治維新の頃までは、米飯に一汁一菜の粗食が基本であり、祝いの日には魚を食するという、ほとんどベジタリアンであった!
今さら聞けない「ヴィーガン」と「ベジタリアン」の違い! (vegewel.com)