西九州新幹線には、トンネルの合間「5秒」に見える700本の桜があった!
佐賀県と長崎県の約66キロをつなぐ西九州新幹線は、昨年2022年9月に開業した。
新幹線「かもめ」はこの2県の6市町を走るが、長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)は沿線自治体の中で唯一、駅が設置されなかった。
東彼杵町は、佐賀県との県境にあり、人口約7千5百人の小さな町。大村湾に面し、江戸時代から明治にかけて捕鯨業の拠点として栄えた町であった。
東彼杵町(ひがしそのぎちょう)は、トンネル工事で山が削られる一方、新幹線はただ通過するだけと決められたのである。
この計画が決まった当初、人情として当たり前であるが、地元には素直に歓迎できない雰囲気があったという。
しかし、ある1人の住民が13年前に発起人となり、トンネルの合間に桜の苗木を植え始めたのだ。
新幹線が最高速度なら、「5秒」で通り過ぎる、わずかな山あいの空間に桜を植えたのである。
そこには「乗客を歓迎したい。一瞬でも桜を見つけてくれたらうれしい」と思いが込められていた。
2023年の今、新幹線開業後初めてのこの春、満開となった「5秒」の桜を見るために、全国から写真家や観光客らがゾクゾクと集まっているのだ!
オリンピックでも何でも、とにかく利権を貪る人のニュースが絶えないこの令和の日本にも、まだこんなイイ話があったのだ!
捨てたもんじゃないよ、この日本!
トンネルの合間の「5秒」に桜700本、西九州新幹線で唯一駅がない町が乗客を歓迎したら… 写真家が集まる人気の撮影スポットに(47NEWS) – Yahoo!ニュース