半月前の3月10日のシリコンバレーバンクの破綻を皮切りに、欧米の金融市場は大騒ぎが続いている!
先週には欧州金融の雄クレディスイスまでが万歳となり、スイス政府が介入して長年のライバルUBSに買収されることになった。
しかし、クレディスイスの発行していた社債が紙クズになる可能性が大で、購入していた投資家が動揺している。
動揺するのは当たり前である、EUの中央銀行であるECBがシッカリと監督している大きな銀行なので、投資家はツブレルことはまずないだろうと思うのも無理もない話である。
これは米国のシリコンバレーバンクについても全く同じである。
預金者は、米国の中央銀行であるFRBがシッカリと監督していると信じていたのも無理はない。
その意味では、監督している大きな銀行が破綻した時点で、中央銀行の監督は言い訳無用で完全に失敗なのである!
素直に考えて、中央銀行の行う監督行為は神様がやる訳ではなく、人間がやることである。当然失敗も起きるのが、これまた当たり前のことなのである。
それに、政府や中央銀行の単なる口先だけの安全では、預金者である国民は安心出来るはずがない!
そこでお奨めしたいのが、大きな銀行が破綻したら言い訳や取り繕いはせずに、ECBもFRBも即座に自らの失敗を認めて速やかに「中央銀行が監督しているすべての銀行の預金者を全額保護する!」という緊急事態宣言を出すということである!
この宣言を小出しにすると、破綻連鎖の可能性が新たに生じる!
預金者の疑心暗鬼が、さらなる破綻リスクを生み出すのだ!
今日のニュースでも、米国では中小銀行からの預金流出が加速し、9日から15日の一週間で流出額が過去最大の15兆円とのことである。
しかし、これも当たり前の話である、今や少しでも銀行に不安を感じると、預金者は簡単にネットで資金を移動させることが出来る時代なのだ。
不安な銀行の預金が、急速に流出するのは当たり前である!
監督する大きな銀行が破綻した際に、どれだけ素早く中央銀行が失敗を認めるかが大事なのだ!
中央銀行が言い訳をして、取り繕う時間が長くなればナルホド傷口は大きくなる!
つまりは、国民が負担する税金がドンドンと増えることになるのだ!
税金の無駄遣いをしない為にも、中央銀行には言い訳や取り繕いは要らない、失敗した際には即座に失敗を認め緊急事態宣言をすべきである!