昨日2023年3月10日付でFDICはシリンコンバレー銀行の破綻を発表した!
https://www.fdic.gov/resources/resolutions/bank-failures/failed-bank-list/
2020年には破綻した銀行が4行であったが、2021年と2022年は二年連続で破綻銀行はゼロであった。
それが、今年になり米国で3年振りに銀行が破綻したのだ。
米シリコンバレー銀行が経営破綻、リーマン以降で最大…利上げで貸出先の資金繰り悪化 (msn.com)
昨年から続くFRBの利上げ政策の影響であろうか?
もうすぐ開催される3月21日と22日のFOMCにおいて、恐らくは議論されることの一つとなろう!
FDICとはFederal Deposit Insurance Corporation、連邦預金保険公社のことである。
1933年のグラス・スティーガル法に基づき設立された、米国政府の公社。世界恐慌で大量の銀行が破綻したことを受けて、預金の保護政策を迫られた連邦議会が、当時マサチューセッツ州で運用されていた預金保険基金を参考に創設した。
FDICに加盟する銀行について、破綻した場合には、その預金者一人あたり25万米ドルまでの普通預金・当座預金を補償する預金保険を提供している。
そんなFDICのホームページは米国の銀行事情を知るには、もってこいのデータが満載である!
例えば、Statistics At A Glance Historical Trends As of December 31, 2022 である。
FDIC Statistics at a Glance – Historical Trends – 4th Quarter 2022
2002年に米国には9354行の銀行があったが、2012年には7083行へと破綻や合併・統合を含めて減少した。
2022年末には米国の銀行数はさらに減少し、20年前のおよそ半分の4706行になった。
米国では日本と比べて銀行の設立などが容易とは言え、この銀行数の減少スピードは実にダイナミックである!
さらに遡ると、1980年代には米国の銀行は18000行以上もあったのにである。
なお、銀行の破綻数については、やはり何と言っても2008年9月のリーマンショックの影響が大きかった!
翌年の2009年に破綻した銀行は140行、2010年がピークとなる157行、2011年は92行、2012年は51行、2013年は24行、2014年は18行が破綻したのであった。
そして2015年になって、ようやく年間で破綻する銀行は8行と一桁になった次第である。
なお、米国のFDICに相当するのが、我が国では預金保険機構である。
参照:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』連邦預金保険公社