1年前にロシアのウクライナ侵攻という、予期せぬ悪夢が現実となり、世界の民主主義国家は慌てふためくことになった。
そして、今も戦争は続き毎日多くの人が亡くなっている。
その結果、西欧諸国の多くがウクライナ支援を大幅に強化すると同時に、対ロシアへの防衛力を急ぎ強化している。
我が日本は、そのロシアの隣国であり、さらに中国の隣国、北朝鮮の隣国という、専制主義国家に三方を囲まれた、世界でも稀な地政学上の地図の上にある島国である。
そんな地政学的条件を踏まえ、今まで防衛費はGDPの1%に拘り「軽武装」を支持して来た日本国民も、自国の防衛状態の現実に甚だ不安を覚え始め、あっさりと2%は必要かもという流れに今はなっている。
つまり、プーチン大統領の暴挙により、欧州だけでなく極東の我が日本までもが、振り子が大きく右に振れ始めたということである。
しかし、決して忘れてはならない声がある!
あるアフリカの国連代表のこのコメントである!
「戦争が起きるのはいつも欧州だ。我々アフリカの国々を地図上で好き勝手に分け合い、蹂躙した欧州の国々がいつも戦争を始めるのだ。第一次世界大戦も、第二次世界大戦もまったく同じであった。もうこれ以上我々アフリカを戦争に巻き込むのは止めにして貰いたい。」という極めて率直に真実を突いた当を得た意見である!
今振り子が右に振れ始めている国々の国民は、そんな渦中にあっても決して忘れてはいけない声なのである。まともな人間としてのバランス感覚とは何なのかは、どのような場面においても忘れてはいけないという警告である!
そんなことを考えていたら、「辛亥革命の聖地、武漢で始まった『白髪革命』デモ」というブログ記事が目に飛び込んで来たのである。
中国政府の新しい社会保険制度に対し、納得のいかない武漢の退職労働者が数十万人もの規模でデモを行ったとあった。
保険制度改革に激怒する中国の老人たち、「政府を倒せ」とシュプレヒコール 革命の聖地、武漢で始まった「白髪革命」デモ(3/6) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)
さもありなんである!
今後10年から20年で、間違いなく中国は我が日本の現状である「高齢化先進大国」へと変貌せざるを得ないのである!
それも日本の10倍以上の規模でである!
そんな岐路にある今、中国共産党の悲願である「台湾統一」は、高齢化する中国においてどんな現実的な効果があり、高齢者にどんな幸福をもたらすのかに思いを巡らせると、どう考えても中国の高齢者にとって精神面においては多少の満足感を高めることが出来たとしても、毎日生活する上で実利的に高齢者が得るものは何もないに等しいと思われるのである。
いや、それ以上に「台湾統一」に対して掛けるコスト自体が高過ぎて、世の中の常識を踏まえると高齢者にとっては実利的にはマイナスの負担でしかないと思えるのである。
きっと今当事者である、中華人民共和国の老人方はさらにそのことをもっと真剣に考えておられるはずである。
願わくば世界平和にグット繋がる回答を求め続けて頂きたい!
さすれば我が日本の老人も防衛費に沢山お金を取られずに済む!
いや、日本と中国の老人だけではない、世界中の老人がその恩恵に預かることになるのである!
きっと構成年齢の若いアフリカ諸国は、「西欧がまた懲りずに始めた戦争に巻き込まれずに済んだのは、まさに中国の老人方のお陰だ!」と喜んでくれるに違いないと思うのである!
中国における高齢化の状況と就業問題/第14回北東アジアフォーラム報告書 高齢化社会と雇用問題:現状と政策課題 (jil.go.jp)