日本の株式市場を半世紀近くウオッチして来ました!
今からお話するのは、これから株式投資を始めようと考えている初心者の方向けです。しかし、上手く行ってない方にも参考になるかも知れません。
まずは何を買うか、つまりどの銘柄を買うかです!
この時大事なのは、あなた自身が常日頃どんなことに関心を持って生活しているのか? 自問自答してみることです。
自分の考えをしっかりと整理し、あなたが関心を持つベスト3を決めて下さい!
そこからがスタートになります。
そして、そのあなたのベスト3それぞれが、どのような業種に相当するのかをよく検討してみて下さい。
これで3つの業種が決まるケースが多いかと思いますが、自分の関心を強く絞り込んでいる方は1業種だけかも知れません、でもそれはそれでいいのです。
バフェットおじさんこと、あの巨大な米投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる著名投資家ウォーレン・バフェットさんでさえ、運用の核となる銘柄数は10銘柄程度なのです。
さて、業種が決まれば次に具体的な銘柄の検討です。まずはあなたがすぐに思い出す会社の名前をいくつか出してみましょう。あなたがすぐ思い浮かべるのは、やはりコマーシャルなどでよく目にする会社のはずです。そんな会社は、その業種における代表的な銘柄であることが多いはずです。それでいいのです。
勿論、知名度の低いあまり大きくはない会社の中にも、将来有望な良き銘柄はいろいろたくさんあります、しかし初心者は代表的な銘柄を選択する方が間違いなく無難です。
その理由は、代表的な銘柄はより多くのアナリストなどから毎日ウオッチされており、あなた自身が自分で調べる手間とコストが相当少なく済むからです。これは重要なことです。
そして、いよいよ銘柄の最終選択ですが、その代表銘柄の中から一番あなた自身が共感できる銘柄を選ぶのがいいと思います。
つまり、一番自分の好みに合う銘柄を選ぶのです。
これで3つの業種を決めた方ならば、3銘柄が決まることになります。
自分自身の関心が元々強い業種の中で、自分の好みの銘柄を選択すると、あなたは日常的に負担のかかる努力はせずとも、より自然にその銘柄に関することをウオッチできるのではないでしょうか。
銘柄が決まったら、次にすべきことは当該銘柄の株価水準のチェックです。これはいわゆるチャート、今までの株価の動きのグラフを見ればよいと思います。その際、短い期間ではなく少なくとも5年間か10年間のチャートを見て下さい。
それにより銘柄の現在地がどのような位置にあるのか、言い換えると今現在の株式市場ではどのように評価されているのかが大体イメージできると思います。
例えば、今人気があり買われて高い水準にあるとか、今はあまり注目されておらず買いは少なく低い水準にあるとかをザックリ理解できます。
ザックリと理解できたところで、それではなぜ今市場ではそのように評価されているのか、その理由を最新の情報をネットで確認しましょう。代表銘柄ですから、たくさんのアナリストたちがあれやこれやとコメントしているはずです。
これにて3銘柄それぞれの大体の見立ては出来たと思います。
そして、その見立てのイメージを持ちながら、あらためて自分はこの銘柄を今買いたいと思うのか、そうではないのかを自問自答してみましょう。もし、あなたの心の声がこれは今でない方がよいと聞こえる銘柄があれば、その銘柄は後回しの銘柄と考えておきましょう。あなた自身のフィーリングが大事です。
現実に起きる結果とは別に、自分のフィーリングを信じて決断する訓練が相場には必要です。今のあなたのフィーリングには、現時点におけるあなたの運用能力のほぼすべてが反映されているはずです。
なお、今の自分の運用能力に関するフィーリングには自信が持てないと思う方には、銘柄ではなく業種を選んで投資ができる業種別のETFをお勧めします。ただし、出来るだけ手数料が低いもの出来れば手数料がほぼゼロに近い業種別ETFを選んで下さい。
さて、いつ買うのかの方です!
実際、お金さへあれば株はいつでも買うことはできます。
しかし、初心者でなくとも買うタイミングを選ぶことは大変重要です。
基本的に、新聞やテレビのマスコミがニュースで株式投資が活況で株価が続伸というタイミングは避けて下さい。
毎年必ずと言ってよいほど、年に数回は株価が大幅に下落し多くの投資家の心が暗くなる場面があります。そんなニュースを見た時が、取り敢えずの買いのタイミングです!
なお、同じ買うならば一番安いタイミングでと誰しもが思いますが、それが分かるのは神様だけです。
明日のFRBによる大幅利上げの決定に、NY市場が怯えています。さらに売られて3万ドルを割り込む場面もありそうです。
ドンドンイケイケの局面ではありませんが、取り敢えずは買いのタイミングがありそうです。
以下は、おまけです!
1339夜 『禁断の市場』 ベノワ・マンデルブロ&リチャード・ハドソン − 松岡正剛の千夜千冊 (isis.ne.jp)