お父さまの安倍晋太郎元外相と同じ67歳にて、まさか凶弾に倒れられるとは誰が予想したでしょうか。
いろいろな批判もあるのは事実ですが、それはそれとして総理大臣として7年8カ月の長期安定政権を築かれたことは、間違いなく日本にとっては良いことの方が多かったと思います。
明日に迫る参議院選挙の応援演説の、まさにその最中での凶事とは!
あのトランプ前大統領ですら無念極まりなしとのこと!
民主主義国家日本の一国民としても、ただただ御冥福をお祈りするばかりです。
なお、今回の蛮行に対するコメントの中には、背景にネット空間も含めた言論空間全体の先鋭化が、他者に対する寛容さを貶めているのではとの意見も見られました。まさに同感です!
先般の東京オリンピックでは、「外面そとづら」においてはその「おもてなし!」は成功であったと思います。
しかし、「内面うちづら」を見た時にはどうでしょうか?
本音を言うと多くの日本人が、自分たちの「内面うちづら」にある種の違和感を抱いているように思えてなりません。
例えば、お金を落としてくれる海外の観光客には、「おもてなし!」の看板を掲げる一方で、人口減少を補い貴重な労働力を提供してくれている外国人労働者に対しての今の仕打ちは、「おもてなし!」の看板からは程遠いのが現実です。
さらに個人的な思いを述べると、街中でよく目に飛び込んでくる公園や大型ビル施設における「禁止条項の貼り紙」、「あれはするな!これもするな!」と当然目立つように貼っているからではありますが、他者への寛容さが感じられず甚だ不愉快な思いになります。
「おもてなし!」をホンマに看板にする覚悟があるならば、我々日本人はその「内面うちづら」も「外面そとづら」と同様にする必要があります。
そうです! 化けの皮はすぐに見破られるだけです!
願わくば我日本が、本当の意味での「おもてなしの国」になることを希望しています。
勿論、外国の方々に向けてだけではなく、我々日本人同士の中においてもは当たり前のことです!
そうなれば、きっともっと寛容さのある世の中になるはずです!
今回の暗殺事件であらためて諸行無常を想うと、近代仏教も覗いてみたくなりました!
1808夜 『近代仏教スタディーズ』 大谷栄一・吉永進一・近藤俊太郎編 − 松岡正剛の千夜千冊 (isis.ne.jp)