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今の米国がローマ帝国が共和制から帝政に移行した流れに重なって見えて来る!

かつての共和制ローマ(紀元前509年〜紀元前27年)を現代の米国に、元老院を米国議会へと読み替えながら、以下の話を読んで頂きたい!

ついでに今のトランプ大統領を、カエサルにでも当てはめて想像してみるのもそれなりに面白いかも?

要は、驚くほど当時の共和制ローマの終末期と今の米国の状況には共通することが多いのである!

900年間も続いたローマ帝国(紀元前509年〜395年)が、共和制(紀元前509年〜紀元前27年)から帝政(紀元前27年〜395年)に移行した理由は、複雑な要因が絡み合っているが主な原因としては以下の5点が挙げられよう。

1. 社会・経済的不平等と貧富の差の拡大

共和制ローマでは「土地の集中」により、富裕層が土地を独占し、貧しい農民が土地を失い都市に流入した。

今の米国ではトップ1%の富裕層が、米国全体の富の約30%を保有しているとされている。
また、トップ10%の富裕層では、米国全体の富の約2/3(約66%)を保有しているそうである。

共和制ローマでは「奴隷制の拡大」により、 奴隷労働が普及し、自由民との間で深刻な対立が生まれた。

「アメリカンドリーム」は、努力次第で成功できるという信念に基づいている。しかし現実には、生まれた家庭の経済的背景や社会的資本が、個人の成功に大きく影響を与えることが多い。これにより低所得層が中間層や富裕層に移行することが、最近の米国では益々難しい状況が生まれている。いわゆる階層の実質的な固定化が起きているのである!

経済学者のトーマス・フィリップポン(Thomas Philippon)の代表作『The Great Reversal: How America Gave Up on Free Markets』(邦訳:『競争なきアメリカ:自由市場を再起動する経済学』)では、かつて活発で自由な市場競争が米国経済の原動力であったという認識とは対照的に、近年では一部の巨大企業や寡占状態の企業グループが市場を支配し、十分な競争が機能していない現状を指摘するものである。具体的には、合併・買収が進んだ結果、複数の大企業が各種業界で支配的な地位を占め、市場参入の障壁が高くなることで、新規参入企業の台頭が抑制され、結果として価格の高止まりやイノベーションの低下などが引き起こされているという現象が論じられているのだ。

つまり、GAFAM(ガーファム)などビッグ・テック(Big Tech)とも呼ばれる巨大寡占企業の利潤が増える一方で、一般国民の生活水準が低下しているのだ!

共和制ローマでは「貧困層の増加」により、失業や貧困に苦しむ市民が増加して社会不安が高まった。

驚くことに西側先進国の中で、今の米国は最も貧困率が高い国の1つである。労働力人口、子供、65歳以上、全人口などのカテゴリー別に見ても、貧困の範囲と深さという意味では米国はトップに近い。

2. 政治体制の腐敗と元老院の機能不全

共和制ローマにおいては、「元老院の寡頭制」の問題が存在し、少数の貴族が政治を独占し民衆の不満が募った。
また「買収と腐敗」の問題により、政治家への賄賂や不正が横行し、政治が停滞した。
さらには「内戦の頻発」が生じた、 政治家同士の権力争いが激化しローマは内乱状態に陥った。

米国の政治においては、「ブッシュ王朝」や「クリントン王朝」と称されたように、特定の家族が長期間にわたり米国政治に影響力を持ったという明らかな事実がある。

今の米国においては、民主党はリベラルな都市部の支持を受け、共和党は保守的な地方や宗教的な支持層を基盤としている。この二極化が進むことで、妥協が益々難しくなり、政策形成が停滞することが多くなっているのだ。

また、米国ではロビー活動が非常に盛んであり、企業や団体が巨額の資金を使って政策に影響を与えることが一般的である。しかし、その活動内容や資金の流れが十分に公開されていない場合が多く、透明性の欠如が指摘され問題化している。

さらには、つい先日の新聞にトランプ大統領の一族が暗号資産(仮想通貨)ビジネスへの傾斜を強めている。「トランプコイン($トランプ)」の発行などで、今や資産の4割が仮想通貨関連とされる。監視の目が届かない仮想通貨取引は政権にアクセスする裏口ルートに使われ、それが一族の資産をさらに押し上げる危うい循環にあるとあった。

3. 外征による帝国の拡大と管理の困難

共和制ローマの「領土の拡大」は、カエサルなどの将軍が遠征を繰り返し、ローマは地中海世界を支配する大帝国となった。
しかし、莫大な費用がかかる遠征を続けるために、新しい財源が必要となり、税負担が増加した。
また、遠征により兵士の死亡や負傷者が増え、社会不安が高まった。

現在の米国の現役兵士の総数は、130万人を超える。このうち、海外に駐留する兵士がなんと約19万人もいるのだ!全世界での駐留費用を正確に算出するのは難しいが、19万人規模の駐留軍人にかかる年間コストは少なくとも数百億ドル(数兆円)に達すると推定される。

なお、米国史上最長の戦争となったアフガン戦争は、2001年から2021年にかけてアフガニスタンで行われた紛争である。この戦争は、米国同時多発テロ事件を受けて、アルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラディンを匿っていたタリバン政権を崩壊させることを目的に始まった。
アフガン戦争において、米国はピーク時には約13万人もの兵士を派遣した。

アフガン戦争全体での費用は、約2兆ドル(約290兆円)に達したとされている。しかし、最終的に米軍は撤退し、ターリバーンが復活して政権を掌握する形で紛争は終結したのだ。明らかにベトナム戦争に続く米国の敗北であった。

4. 強力な指導者の必要性

共和制ローマにおける「内戦の終結」のためには、内乱を収束させ平和をもたらすための強力な指導者が求められた。
腐敗した政治を改革し、社会問題を解決するためには強力な指導者が必要であったのだ。
また、広大な帝国を安定的に統治するために、中央集権的な体制が必要とされたのである。

米国では今年2025年1月、トランプ大統領の第二次政権がスタートした!

さて、これからトランプ大統領は、どこまで 本当に強力な指導者になれるのであろうか?

5. 政治と宗教の関係

多神教であった共和制ローマ(紀元前509年〜紀元前27年)の都市には多くの神殿が建てられ、これらは単なる宗教施設ではなく、政治的な集会や裁判が行われる公共空間としても利用された。神殿は、宗教と政治が交差する象徴的な場所であった。
そして、共和政ローマでは、政治家が宗教的な役割を兼任することが一般的であったのだ。

今の米国のキリスト教福音派は、テレビ、ラジオ、インターネットなどのメディアを活用して積極的に布教活動を行ってきた。
その結果、福音派は米国人口の約25%を占めると言われており、その規模が政治的影響力を持つ要因となっている。
なお、福音派は保守的な社会政策を重視しており、中絶反対や同性婚への反対などのテーマに強い関心を持っている。伝統的に共和党はこれらの価値観を政策に反映させることが多く、福音派の支持を得やすい状況を作り出している。

これらの要因が複合的に作用し、ローマは共和制から帝政へと移行せざるを得ない状況に陥ったのだ。ユリウス・カエサルやアウグストゥスといった強力な指導者が現れ、共和政の枠組みを超えて、帝政という新しい政治体制を確立することになったのだ。

<まとめ>

ローマ共和制の崩壊は、一人の人物や出来事によって引き起こされたものではなく、社会、経済、政治、宗教など様々な要因が複雑に絡み合って起きた結果である。ローマ共和制の限界を理解することは、ローマ帝国の歴史を深く理解する上で非常に重要である。さらには、現代の米国を考える上でも誠に重要であろう!

【共和政ローマ】内乱の1世紀 ~ 共和政の終焉 | 世界史・現代史まとめ

古代ローマの宗教

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