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待ち焦がれる「ニホンウナギ(Japanese eel)」の完全養殖!

つい先日は土用の丑の日で、スーパーにはウナギが溢れていた!

日本人が毎年食べて消費しているウナギの量は、年間約5万トン(2016年)にのぼると推定される!

現在、店頭で販売される国産うなぎは、その99%以上が養殖である。養殖とは、稚魚(天然シラスウナギ)を捕獲し、養殖場の池に入れて半年~2年で成魚に育てたものであり、卵からの完全養殖は未だ確立されていない。日本のなかで最も多くうなぎの養殖をしているのは、現在鹿児島県でその後に愛知県、宮崎県、静岡県が続いている。

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「ニホンウナギ」は太平洋のマリアナ諸島付近で産卵し、ふ化後は幼生からシラスウナギに成長しながら日本に泳ぎ着く。シラスウナギの漁獲量は1960年代に年間200トンを超える年もあったが、80年代には20〜40トン程度に減少。なんと2019年には3.7トンまで落ち込んだ。

1970年代に、河口でまとめて漁獲できるシラスウナギを成魚まで飼育する養殖技術が普及し、ウナギの大量生産・安定供給が可能になった。これが、ウナギの大量消費時代の幕開けであった。
しかし、養殖が盛んになると、乱獲によりシラスウナギの漁獲量が減少していく。
1980年代からは台湾でも、日本向けのウナギの養殖が盛んになり、台湾と日本で合わせて8万トン程度のウナギが供給されていた。
そんな状況から、この時期は比較的ウナギの価格はかなり安定していた。
ところが1990年代に入ると、ヨーロッパウナギのシラスを中国で養殖して、日本向けに出荷するルートが確立され、安価な養殖ウナギが大量に日本に流れ込んだのである。
2000年前後に、日本市場へのウナギの供給量はそれまでの倍の16万トンまで増えた。その結果、暴落と言ってもよいほどのウナギ価格の低下をもたらしたのであった!

本来の伝統的なうなぎの食文化は、「串打ち3年、裂き8年、焼きは一生」といわれるような、職人の技術によって支えられてきた。天然のウナギは、大きさも脂ののりもまちまちである。それぞれのウナギのコンディションを見極めて、適切な焼き方をするのは、一生かかって追求する職人の技だったのだ。

ところが養殖ウナギは脂ののりも大きさも均一である。同じように焼けば、同じように仕上がる。養殖によるウナギの品質の画一化によって、機械で大量に処理できるようになったことも、ウナギの価格低下の一因となった。

そのようなウナギ価格の劇的な低下により、1980年代のバブルの時代をはさんだ約20年間、安くて美味しいウナギは当時の日本の国民食の一つと言ってよかった!

しかし、バブルの崩壊と同じく、過剰供給によるウナギ価格の暴落は、長続きはしなかった。ヨーロッパウナギがシラスの乱獲で絶滅危惧種になってしまったのである。ヨーロッパウナギによる「うなぎバブル」もまた弾けてしまったのだ!

そのようなウナギの養殖の歴史において、1973年に北海道大学が人工ふ化に成功する!

また2002年には、水産庁の水産機構がシラスウナギにまで育成することに成功した!

さらに2010年には、ついに水産庁の水産機構が「完全養殖」に成功したのである!

その水産庁が2024年7月4日、絶滅が心配されるニホンウナギの「完全養殖」の技術などを取り入れた研究成果を次のように発表した。
『稚魚のシラスウナギは漁獲量が減っていますが、卵からふ化させて1年で4万~5万匹育てられるようになり、費用も1匹あたり約1800円に(2023年度)!』
国内でのウナギの消費量は年に約1億匹とされ、水産庁の担当者は「実用化まであとひとがんばり!」といいます。
2050年度までに、養殖業者にわたるすべてのシラスウナギを人工飼育にすることを目指すというのだ。

個人的には是非とも25年ばかり前倒し願いたい!

水産庁が発表した、うなぎの完全養殖における一匹あたりの価格、現在約1800円というのは!

これは、2016年度の約4万円から大幅にコスト削減された額で、生産コストを20分の1まで下げることに成功したと報じられている。ただし、天然物のウナギと比べると、まだ3倍から4倍程度のコストがかかるため、技術開発を続ける必要があると水産庁は述べているのである。

現在のウナギ養殖の届出、許可制度は、天然種苗を利用した養殖のみを対象としており、人工種苗、完全養殖のシラスウナギ(稚魚)を利用した養殖のルールはなく、商業的利用が認められていないそうだ。
速やかに人工種苗を利用したウナギ養殖のルールを整備し、かつ、消費者が完全養殖ウナギの価値を認めて、相応の対価を支払うことを容認できるよう準備を進める必要がある。

水産研究・教育機構とは | 国立研究開発法人 水産研究・教育機構 (fra.go.jp)

220408|プレスリリース|水産総合研究センター (affrc.go.jp)

人工シラスウナギの大量生産「商業化の道筋見えてきた」…生産コスト1尾4万円から1800円に下げる : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

完全養殖のウナギ 味は?価格は?研究状況の報告会 水産庁 | NHK | 水産業

人とウナギの歴史 |WWFジャパン

「うなぎ」はこのまま超高級品になってしまうのか | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

WHY?「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣の由来とは!

海の日に日本漁業の人手不足を憂う!

鈍偶斎

還暦は過ぎたるも、心は少年の如くありたいと願っています!

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