昨年2023年4月に発足したこども家庭庁には、成育環境課という部署にこどもホスピス専門監が配置されたという。しかし一方で、こどもホスピスの整備状況はというと、日本には現在、大阪府に2施設、横浜市に1施設の合計3施設しかまだないようだ。
2023年10月13日のNHKニュースで、こども家庭庁が、病気の子どもや家族を支援するいわゆる「こどもホスピス」の取り組みについて、ようやく重い腰を上げて初めての実態調査を行うというのだ。
このブログで「こどもホスピスを全国津々浦々に!」を書いたのが、約2年前の2022年6月のことなので、こどもホスピスがその後の2年間で増えたのは、たった一つだけなのかという情けない思いで誠にガッカリしていた。
そんな気持ちに沈んでいた時、2023年10月27日の北海道新聞の記事を見つけて笑顔が戻った。それがこの記事である!
『道内初のこどもホスピス開設から1年、「必要とする人予想以上」』であった。
こどもホスピスとは、病気や障害と共に生きる子どもと家族が、自由に安心して過ごせる支援施設。
1982年、英国で誕生した「ヘレンハウス」が第1号。世界に広がっている。日本では2012年、大阪市の淀川キリスト教病院が初めて開いた。
現在、国内でこどもホスピスと名乗る、またはその精神を継承する施設は、道外では大阪市に2カ所、奈良市、東京都世田谷区、横浜市の計5カ所ある。
また、北海道や福岡県など9都道県で、病児の家族や医療者、市民でつくる団体が本施設や施設の開設を目指し、活動中だ。一方、主に子どもの患者に付き添う家族らが低料金で宿泊できる「ファミリーハウス」は道内で現在、札幌市内などに複数ある。
こども家庭庁の動きは遅くても、民間ベースでは着実に進んでいたのだ!
この記事により、現在では大阪市に2カ所、奈良市、東京都世田谷区、横浜市、札幌市の計6カ所にこどもホスピスが存在することが分かった!
二年前から3倍に増えたのである!
ただ、一つ心配なことがある。それはこどもホスピスネットワークの情報発信力である!
分かり易い例が、この6か所のこどもホスピスの存在情報そのものである。ここに辿り着くのにかなりの時間が必要であった。個々のこどもホスピスの発信はシッカリなされてはいるが、他のこどもホスピスとの連携が弱いように思える。今後はもっと横の繋がりも重視して、お互いの進化を速めて貰いたい!
令和5年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(井上航議員) – 埼玉県議会 (saitama.lg.jp)
「こどもホスピス」の取り組み 初めての実態調査へ | NHK | 医療・健康
道内初のこどもホスピス開設から1年 「必要とする人予想以上」:北海道新聞デジタル (hokkaido-np.co.jp)