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パレスチナの風刺漫画の主人公、少年ハンダラは今も10歳のまま生きている!

パレスチナの風刺漫画の主人公である少年ハンダラはナージー・アル=アリーの漫画の代表作となり、パレスチナ人のアイデンティティと強い抵抗の象徴的なシンボルであり続けている。このキャラクターは「戦争、抵抗、そしてパレスチナ人のアイデンティティを驚くほど明瞭に描いている」と評されている。

ハンダラの10歳という年齢は、1948年のイスラエルの建国に伴なうナクバによってパレスチナを強制退避させられ、占領された祖国に帰還出来るまで成長しなかったナージー・アル=アリー自身の年齢を表している。

彼は次のように語っている。
「ハンダラは10歳で生まれ、これからもずっと10歳です。私が祖国を離れたのはその年齢でした。ハンダラが帰還する時、彼はまだ10歳で、そしてその後成長し始めます。自然の法則は彼には適用されません。 彼はユニークです。 祖国が返還されたら、物事は再び正常に戻るでしょう。」と。

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悲しいことに、そんな彼自身は1987年に亡命先のロンドンで何者かによって暗殺され、既にその短い生涯を終えている。

しかし、少年ハンダラは今も10歳のままパレスチナの人々と共にまさしく生きているのである!

毎年5月15日は、「ナクバ(1948年のイスラエル建国によって、パレスチナの地に住んでいたアラブ人が居住地を追われ、難民となったことを嘆く日)」である。
1948年のイスラエル建国にともなって、パレスチナの人々のほとんどが、家、土地から強制的に追い出され財産を失った。「ナクバ」とは「大惨事」を意味する。ナクバでは、シオニストの民兵によって531のパレスチナ人の村が地図から消され、70以上の虐殺が行われた結果1947年から1949年の間に1万5千人以上のパレスチナ人が死亡した。それ以来、故郷の村や町、都市に戻る権利を否定された結果、パレスチナ人の約80万人が難民となり、土地に残った人の4分の1が国内避難民となったのだ。

2024年の今、ガザでホロコーストの渦中にいるパレスチナの人々の多くが、当時の難民の子孫なのである!

かつて1967年国連理事会は、国連決議242によって中東における公正かつ恒久的な平和のために以下のような原則を定めた。すなわち、1967年の戦争によって占領された地域からイスラエル軍が撤退すること、すべての要求および交戦状態を終結させ、かつこの地域におけるすべての国家の主権、領土保全、政治的独立、および、武力による威嚇もしくは武力の使用から解放された、安全かつ承認された国境線内において平和に生活する権利を尊重し、承認すること、であった。決議242はまた、「難民問題の公正な解決」の必要も確認した。

さらにイスラエルとエジプト、シリア間の1973年の戦争の後、安全保障理事会は国連決議338を採択し、決議242の原則を再確認し、「公正かつ恒久的平和」の実現を目指した交渉を呼びかけた。これらの決議は中東の包括的解決の基礎となっている。

そして、1987年からの中東和平プロセス(1987‒2016年)では、パレスチナの独立と建国を求めて、パレスチナ人による蜂起(インティファーダ)が西岸とガザ地区の被占領地で始まった。1988年、パレスチナ民族評議会(PNC)はパレスチナ国家の樹立を宣言し、国連総会はその宣言を承認した。総会は、また、そのオブザーバーとしての地位を損なうことなく、国連システムの中でパレスチナ解放機構(PLO)を指す場合は「パレスチナ」と呼ぶことに決定した。

2005年、イスラエルはガザ地区から軍隊と入植者を一方的に撤退させた。パレスチナ国家と共に、平和への道を歩むことを選んだのである。2月、アリエル・シャロン・イスラエル首相とアッバス議長がエジプトで会談し、暴力停止の措置を発表した。6月に再び会談し、なんと9月までにはイスラエルの撤退が完了したのだ。

しかし、こうした明るい進展があったにもかかわらず、政治的展望を変えてしまった二つの出来事が2006年1月に起こった。平和を希求したシャロン首相は脳卒中にかかり、昏睡状態に陥った。そして、パレスチナ議会選挙では、パレスチナ人は強硬派のハマスに投票し、ハマス派が第一党となったのである!

そして今がある。ガザはイスラエルの空爆と軍事侵攻により、パレスチナの人々にとってはまるでホロコーストのごとき場所となっているのだ!

現在も、グテーレス国連事務総長が懸命に停戦を呼び掛けているが、ホロコーストはいまだ止まない!

今は共に亡きハンダラの作者ナージー・アル=アリーやリアリストであったイスラエルのシャロン元首相の願った平和の実現を心から祈るばかりである!

ハンダラ – Wikipedia

中東 | 国連広報センター (unic.or.jp)

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プーチンとネタニヤフとがデュエットで「Imagine」唄いて平和は来ぬか!

鈍偶斎

還暦は過ぎたるも、心は少年の如くありたいと願っています!