予期せぬ事件や犯罪で、心身に傷を負った被害者や遺族をどう支えるか。日本の被害者支援は、欧米と比べ20~40年遅れているという。
1:新緑に 訳分からずに 刺され死す 撃たれて死する 人こそ無念!
2:憎しみを 一人作りて 弱き人 ターゲットとする 心ぞ病い!
3:こんな奴 とんでもないと 思うけど 銃の国にも 我が国にも居り!
4:犯罪や 事故の被害者 キッチリと 補償するよに 社会よ動け!
5:意味もなく ただ殺されし 被害者の 悔しさに添い 社会あるべし!
6:いつ誰が そんな被害に 会うのかは 誰も分からん 世の中やもん!
hankyuukinP2_3.pdf (npa.go.jp) 警察庁の犯罪被害給付制度
最先端「北欧」の被害者支援と犯罪者更生、齋藤実弁護士が指摘する「日本との違い」 – 弁護士ドットコム (bengo4.com)
被害者支援の第一人者で、常磐大学元学長の諸澤英道さん(被害者学)は、日本の被害者支援は欧米と比べ20~40年遅れていると指摘する。
「特に、被害者が集団で発生した場合の対応ができていません。欧米では被害者支援は『被害者の住んでいる地域において』が大原則。しかし、日本では住んでいる地域以外で被害を受けた場合の支援態勢ができていません」
京アニ事件で言えば、遺族が住んでいる地域において支援態勢をつくらなければならない。しかし、京都からその先、「遺族が住んでいる町」への連携ができていなかったという。
「被害者になったということは、憲法第13条の『個人の尊厳の尊重』、第25条で保障された『生存権』が侵害されたことを意味します。したがって、被害者への支援は、国と地方公共団体の責務。全ての自治体に条例が必要です」
国際的に標準的な考え方では、「迅速」「公正」「無償」「使用しやすい」──この4条件を満たさないものは「支援」と言わないという。
世界最大級の被害者援助組織、米国のNOVA(ノヴァ、全米被害者援助機構)は、事件の第1報を受けると2人1組のレスポンスチームを派遣し、3日間72時間支援を行う。
「危機介入」と言われ家事、育児、医療、介護、子どもの世話、引っ越し、職場復帰など、被害者支援活動の基本中の基本だ。
だが、日本にはこのような危機介入を行っている組織がほとんどない。
諸澤さんは、日本にも同様の体制をつくり、全国の市区町村すべて同じような支援を受けられることが重要と話す。
「そのためには、国が応分の負担をする必要があり、そうすることで、被害者が住民でない場合も、事件のあった自治体の予算で支援を行うことに、住民の理解も得やすくなります」
「誰もが事件の瞬間まで被害者になることは考えていないと思います。しかし、誰もが被害者になる可能性があります。そうであるなら、被害に遭わないためにはどうすればいいか、被害者になった場合、どのような支援があるのか、子どものころから早期教育に取り入れて学んでおくことが大切です」
4月にスタートした「こども家庭庁」に加え、「犯罪被害者庁」を至急に設置すべき時なり!