昨日4月27日には米韓両国において、北朝鮮の核攻撃への抑止を柱とした「ワシントン宣言」が採択されとのニュースがあった。そんなこともあって我国外務省のホームページにある、非核三原則のコーナーを覗いてみた!
非核三原則に関する国会決議は、一回目が1971年、二回目は1976年、三回目も同じく1976年、四回目が1978年、五回目は1981年、最後の六回目が1982年である。
つまり、1982年以降これまで実に41年間も、非核三原則は国会で決議されることがなかったのである!
なぜこのようなフリーズ状態が、41年間も続いているのか?
答えは、明白である!
衆参両院の国会議員が、みんなサボってホンキで仕事をしなかっただけなのである!
これも日本の「失われた30年」を、みごとに映し出す実態の一つである!
とにかく、議論を始めると難しい問題を、国会議員全員が棚上げにして来たのである。また我々国民も、国会議員が仕事をサボることを黙認して来たというのが現実である!
芸能人や有名人の不倫ゴシップ問題には至って口うるさい、我々日本国民やマスコミが、どうしてこれ程までにサボる国会議員たちには、寛容で優しいのであろうか?ホンマ不思議な話だ!
現在核兵器の実験を公式に成功させているのは8か国、米国、ロシア、中国、英国、フランス、インド、パキスタン、北朝鮮である。
しかし、イスラエルの核兵器保有も確実視されているし、イランやシリアやミャンマーも準備しているとみられており、まさに核は益々拡散されているのが現状なのである。
テレビのドラマなら「どうする家康!」でお茶も濁せるが、現実の国際社会の中では「どうする日本!」に対して、その回答を我々日本国民が、ハッキリと明確に出さねばならない時期に来ているのである!
非核三原則に関する国会決議の一覧(外務省のホームページ)
1:非核兵器ならびに沖縄米軍基地縮小に関する衆議院決議 (1971年(昭和46年)11月24日
政府は、核兵器を持たず、作らず、持ち込まさずの非核三原則を遵守するとともに、沖縄返還時に適切なる手段をもって、核が沖縄に存在しないこと、ならびに返還後も核を持ち込ませないことを明らかにする措置をとるべきである。
2:核兵器不拡散条約採決後に衆議院外務委員会において採択された決議(1976年(昭和51年)4月27日)
核兵器の不拡散条約の批准に関し、核拡散の危機的状況にかんがみ、政府は、左の事項につき誠実に努力すべきである。
(1) 政府は、核兵器を持たず、作らず、持ち込まさずとの非核三原則が国是として確立されていることにかんがみ、いかなる場合においても、これを忠実に履行すること。
3:核兵器不拡散条約採決後に参議院外務委員会において採択された決議(1976年(昭和51年)5月21日)
(1) 核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三原則が国是として確立されていることにかんがみ、いかなる場合においても、これを忠実に遵守すること。
4:国際連合軍縮特別総会に関する第84国会・衆議院本会議決議(1978年(昭和53年)5月23日)
唯一の被爆国であり、非核三原則を国是として堅持する我が国は、特に核兵器不拡散条約を真に実効あらしめるために、すべての核兵器国に対し、地下核実験を含めた包括的核実験禁止条約の早期締結及び核兵器の削減並びに核兵器が二度と使われないよう要請するとともに同条約未加盟国について強く訴えること。
5:核軍縮に関する衆議院外務委員会決議 (1981年(昭和56年)6月5日)
唯一の被爆国として、持たず、造らず、持込ませずの非核三原則を国是としている我が国は、核不拡散条約をより有効的に意義あるものとし、核兵器拡散のおそれを除去するための最善の努力をすべきである。
6:第2回国際連合軍縮特別総会に関する衆議院本会議決議 (1982年(昭和57年)5月27日)及び参議院本会議決議(1982年(昭和57年)5月28日)
核軍縮を中心とする世界の軍縮の促進は、恒久の平和を願い非核三原則を国是として堅持する我が国国民の一致した願望であり、真の平和と安全を希求する諸国民の共通した念願でもある。
外務省: (参考)非核三原則に関する国会決議 (mofa.go.jp)
なお、我が国政府が非核三原則に関する表明を行った例としては、2011年当時の民主党の野田総理のメッツセージが最後である!
核兵器のない平和で安全な世界の実現は,人類共通の願いです。唯一の被爆国として,とりわけ我が国は核兵器使用の惨禍を繰り返してはならないとの信念を有しています。そのため,我が国は,核兵器を持たず,作らず,持ち込ませずという非核三原則にしっかりとコミットしてきています。
「グローバル・ゼロ」サミットへの野田総理メッセージ(仮訳:関連部分抜粋)(2011年(平成23年)10月11日)
米韓首脳会談で「ワシントン宣言」発表 核拡大抑止を強化、冷戦以来の戦略原潜派遣も:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)